長年にわたり抗精神病薬として使用されてきたヒルナミン筋注(レボメプロマジン)とレボトミン筋注(レボメプロマジン)が販売中止となります。
経過措置期間は2025年3月31日までです。
販売中止の理由は諸般の事情です。
クロルプロマジンが 1953 年以来精神神経用薬として臨床に用いられるようになってから、フェノチアジンの構造変換の研究が進められました。レボメプロマジンは、1957 年ローヌ・プーラン社(現:サノフィ・アベンティス社)の Courvoisierらによって開発されました。日本では1958 年に製造が許可され、ヒルナミン筋注は1960年に、レボトミン筋注は1963年に製造販売承認を得て販売が開始されました。
レボトミン筋注/ヒルナミン筋注の代替品
コントミン筋注(クロルプロマジン)
ヒルナミンとレボトミンはフェノチアジン系の精神神経安定剤で、統合失調症、躁病、うつ病における不安・緊張に用いられています。同効薬のコントミン筋注(クロルプロマジン)が代替となります。
ヒルナミンとレボトミンはフェノチアジン系の精神神経安定剤で、統合失調症、躁病、うつ病における不安・緊張に用いられています。同効薬のコントミン筋注(クロルプロマジン)が代替となります。
セレネース(ハロペリドール)
サイレース(フルニトラゼパム)
筋注であるレボトミン、ヒルナミンはせん妄にも用いられています。
せん妄に使用する注射の代替案としてはセレネース(ハロペリドール)があります。
しかし、レボトミン、ヒルナミンはセレネースで効果不十分な場合に使われることが多いのでその場合はサイレースやミダゾラムが候補となります。ただし、ベンゾジアゼピン系薬剤は基本的にはせん妄の悪化につながることを意識したうえで使用することになります。また、呼吸抑制にも注意が必要なので、投与前にアンビューバックやフルマゼニル注の準備をしておきましょう。
せん妄に使用する注射の代替案としてはセレネース(ハロペリドール)があります。
しかし、レボトミン、ヒルナミンはセレネースで効果不十分な場合に使われることが多いのでその場合はサイレースやミダゾラムが候補となります。ただし、ベンゾジアゼピン系薬剤は基本的にはせん妄の悪化につながることを意識したうえで使用することになります。また、呼吸抑制にも注意が必要なので、投与前にアンビューバックやフルマゼニル注の準備をしておきましょう。