乾燥ヘモフィルスb型ワクチン(破傷風トキソイド結合体)「アクトヒブ」(以下、アクトヒブ)が、2023年8月30日付で薬価基準に収載されることが、2023年8月23日中医協総会にて了承されました。
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00202.html
なぜ、アクトヒブが薬価収載されたのでしょうか?
通常、予防に使うワクチンは保険適応にならず薬価基準には収載されません。アクトヒブも2008年12月に発売されたときには薬価収載されていませんでした。
今回、アクトヒブが薬価基準収載されることとなった背景は2023年3月にインフルエンザ菌b型に対するワクチン接種が事前に必要な薬剤である「エムパベリ皮下注1080mg」が製造販売承認を取得したことにより、混合診療による保険給付の制限を回避するためです。
なおアクトヒブは、成人(造血幹細胞移植後や免疫を低下させる薬剤が投与された患者等)への接種ができるように、2023年6月1日に添付文書の改訂が行われ、5歳未満の年齢制限がなくなり、すべての年齢において接種が可能になっています。
アクトヒブの薬価(2023年8月時点)
10㎍1瓶(溶解液付) 4,941円
算定方式は類似薬効比較方式(I)で比較薬は肺炎球菌ワクチンのニューモバックスです。また、アクトヒブが標準的に予防接種法における定期接種のワクチンとして位置付けられていることから、有用性加算、新薬創出・適応外薬解消等促進加算が適応されました。
アクトヒブはどんな人が保険適応されますか?
添付文書の「25.保険給付上の注意」に記載があります。
アクトヒブはペグセタコプラン「エムパベリ皮下注1080mg」投与患者に保険給付が限定されます。
エムパベリRMP資料より |