2020年3月30日月曜日

アリステン錠 販売中止と代替品

非サイアザイド系降圧剤「アレステン錠 150mg」が販売中止となるようです。

アレステン錠 150mg 販売中止のご案内(日本新薬)

経過措置は2020年3月31日までです。

アリステン錠は1977年3月に日本で承認されたメチクランを成分とする非サイアザイド系降圧剤(サイアザイド類似薬)です。メチクランは1964年フランスRoussel Uclaf社で合成されたThiochroman誘導体の一つで、チアジド系と類似の作用を持つ利尿降圧薬として見いだされました。

アリステン錠の代替品

アリステン錠は非サイアザイド系降圧剤に分類されます。類薬にはインダパミド(ナトリックス)、トリパミド(ノルモナール)、メフルシド(バイカロン)などがあります。
非サイアザイド系降圧剤は構造式にサイアザイド骨格を持たないけれど、サイアザイド系降圧剤と同様の作用機序で降圧作用を示すと考えられています。

サイアザイド降圧剤と非サイアザイド系降圧剤は,長い間一括りにされ臨床的に大きな違いはないと考えられてきました。しかし近年この二つの薬剤は構造的にも薬理学的にも似て非なるものであることが証明されています。
降圧効果,持続時間そして心血管イベント発症抑制の面からも非サイアザイド系降圧剤の方がサイアザイド系利尿薬よりも優れていることが明らかに示され、かつ英国のNICEガイドラインでも降圧利尿薬を使用する場合には、サイアザイド系よりも非サイアザイド系降圧剤を用いることを推奨する声明を発表しています。

Hypertension in adults: diagnosis and management
NICE guideline [NG136]Published date: August 2019
If starting or changing diuretic treatment for hypertension, offer a thiazide-like diuretic, such as indapamide in preference to a conventional thiazide diuretic such as bendroflumethiazide or hydrochlorothiazide.