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2019年12月17日火曜日

「後発医薬品がある先発医薬品」に変わるタイミング 2019年12月収載後発品



2019年12月13日に後発品の薬価収載がありました
各先発医薬品の後発医薬品の有無に関する情報が更新され、後発医薬品の数量シェア(置換え率)に影響があります。

「後発医薬品がない先発医薬品」が後発品の登場により「後発医薬品がある先発医薬品」に変わるタイミングは、商品によって違ってきます。
(基本的には発売月の翌月1日から)

切り替わるタイミングに関しては、厚生労働省の

「薬価基準収載品目リスト及び後発医薬品に関する情報」
5.その他(各先発医薬品の後発医薬品の有無に関する情報)の備考欄に記載されています。
https://www.mhlw.go.jp/topics/2019/08/tp20190819-01.html


2020年1月1日から「後発医薬品がある先発医薬品」に変更

シムビコートタービュヘイラー30吸入
シムビコートタービュヘイラー60吸入
イメンドカプセル80mg
イメンドカプセル125mg
イメンドカプセルセット
エプジコム配合錠

2020年4月1日から「後発医薬品がある先発医薬品」に変更

パルミコート吸入液0.25mg
パルミコート吸入液0.5mg
アクトネル錠75mg
ベネット錠75mg
ファンガード点滴用50mg
ファンガード点滴用75mg


2019年12月13日金曜日

ブラニュート配合顆粒の販売中止と代替品



ブラニュート配合顆粒が販売中止となるようです。

製造販売中止のご案内(日本製薬株式会社 )
https://www.nihon-pharm.co.jp/medical/news/e6djaj0000001p2latt/T20190917_02_salecancellation_branute-granules.html.pdf

販売中止時期2020 年1 月末
経過措置期間 未定

ブラニュート配合顆粒は分岐鎖アミノ酸製剤であるリーバクト配合顆粒の後発品として2003年に上市されました。
先発品は苦くて飲みづらかったのですが、矯味剤を加えサイダー風味という特徴的な味で飲みやすくしたものです。

根強いファンもおられ、そこそこ処方されている印象でしたが。
中止理由は諸般の事情とのことですが、世界的に原薬の入手が難しくなっているのも影響しているかもしれません。


ブラニュート配合顆粒の代替品

他の後発品は、原薬調達が難しかったり、ブラニュート販売中止のアオリを受け需要過多のため出荷調整となっています。
先発のリーバクトに替えるのもお金の負担が増えるので難しいのと、味が・・・。


先発品
・リーバクト 苦い(専用フレーバーあり)

後発品
・アミノバクト® 配合顆粒
 l-メントール

・コベニール配合顆粒(販売中止予定)
 わずかに芳香を有し、味はやや甘い。

・ヘパアクト配合顆粒 
 服用後の苦味を抑えた製剤

・リックル配合顆粒(出荷停止2020年2月頃~) 
 メントール様芳香を有し、味はやや甘い。

・リバレバン配合顆粒(出荷停止2020年1月頃~) 
 メントール様芳香を有し、味はやや甘い。


参考:
リーバクト配合顆粒の変更調剤と一般名
https://www.ygken.com/2017/05/blog-post.html

2019年10月24日木曜日

薬剤師が知っておいたほうがいい軽減税率



2019年10月から社会保障と税の一体改革の下、消費税率引上げ(8%→10%)に伴い、所得の低い方々に配慮する観点から、「酒類・外食を除く飲食料品」と「定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞」を対象に消費税の「軽減税率制度」が実施されました。特定の品⽬に対して軽減税率(8%)が適⽤されます。

薬局では、薬だけはなく日用品や飲食料品など幅広く取り扱っています。
軽減税率制度の対象品目や疑問点についてまとめてみました。


軽減税率の対象品目


対象品目の考え方は単純で、口にはいるずべての飲食物が対象です。
ただし、酒税法規制される「酒類」や薬機法に規定される「医薬品」、「医薬部外品」及び「再生医療等製品」は除きます。
また食品衛生法に規定する「添加物」、いわゆる食品添加物は軽減税率の対象です。



薬局でよくあつかう軽減税率対象例にはなにがある?


食品
介護食や病者用食品なども軽減税率対象です。

飲料
OS-1やアクアソリタなどの経口補水液は軽減税率対象です。

その他
オブラートや食品添加物のアルコールやクエン酸は軽減税率対象です。



会計時ややこしくなるのが、2つの税が混在する場合です。
薬局で考えられる例としては、
・「健康食品」と「医薬品」を購入する場合
・「食品添加物」と「医薬品」を購入する場合
があります。

医薬品と類似した健康食品や食品添加物が存在することが、ややこしさのもとになっていると思われます。


薬局の待合で飲み物を飲むために購⼊した場合は軽減税率対象外?


飲食料品は軽減税率が適用され、税率8%になりますが、イートインの場合は外食と同じ扱いとなり軽減税率は適応されず10%となります。

薬局の待合で調剤を待つ間にジュースを飲むこともあるかもしれません、また薬を受け取ったその場で薬を飲むため水を購入するかもしれません。
このような場合、イートインとみなされるのでしょうか。

結論は軽減税率の対象です。
薬局の待合のイスは薬局業務運営ガイドライン等で設置が義務付けられているものです。飲⾷⽤のスペースではないため、軽減税率の対象となります。

ただし、飲⾷専⽤のスペースを設けた場合(明示してある、または客観的にイートインスペースと判断可能な場合)は軽減税率の対象とはなりません。


参考:
【国税庁HPより】消費税の軽減税率制度に関するQ&A
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/qa/03-03.pdf

2019年9月26日木曜日

リフラップ軟膏、リフラップシートの販売中止と代替品



皮膚潰瘍治療剤の
リフラップ軟膏とリフラップシートが販売中止となるようです。

https://mink.nipponkayaku.co.jp/product/di/ot_file/o173.pdf

販売中止時期は2020年2月~8月を予定。
経過措置期間満了は2021年3月末日を予定。


リフラップの主薬はリゾチームです。
リゾチームは1922 年 Fleming によってはじめて溶菌作用を示す酵素様物質として発見されました。
その後 1937 年に Abraham によって、卵の白身から抽出結晶化されました。

リゾチームは多面的な薬理作用をもち、その結晶性塩化物であるリゾチーム塩酸塩が内服薬(製品名「ノイチーム」、1964 年 12 月)として広く臨床に用いられていました。

リフラップ軟膏はリゾチーム塩酸塩の組織修復作用・瘢痕形成作用等の特徴ある作用に着目し、皮膚潰瘍治療剤として開発された軟膏剤で、1986 年に上市されました。
その後、医師、看護師あるいは患者自身が、簡便かつ清潔にしかも短時間に軟膏を使用できる剤形の要望が多かったことから、予め軟膏を支持体に塗布した製剤であるリフラップシートが開発され、1997 年に上市されています。


上記、リゾチームの内服薬は2016年3月 に開催 された薬事・食品衛生審議会医薬品再評価部会における審議の結果、 「本剤の医療上の有用性は認められない」 との評価をうけ、製薬企業が販売を中止、製品を自主回収しています。
今回のリフラップ販売中止で、リゾチーム製剤は点眼薬のムコゾーム点眼液0.5%(参天)のみとなりました。


リフラップの代替品


リフラップ軟膏
リフラップ軟膏は皮膚潰瘍を効能効果とする薬剤です。褥瘡における処置によく使われます。
褥瘡の治療においては、創の浸出液の量と薬剤の「吸水性」「保湿性」「補水性」をアセスメントしながら外用薬を選択します。
リフラップ軟膏は油中水型(W/O)の乳剤性基剤で「保湿性」に優れており、滲出液が適正な創に用いられます。

リフラップと同様に基剤が油中水型(W/O)の薬剤にはソルコセリル軟膏があります。

基剤の性状は違いますがプロスタンディン軟膏も「保湿」に秀でているのでリフラップに適した滲出液が適正な創に使用できます。

アクトシン軟膏は代替として考えられなくはないですが、基剤が「吸水性」の性質を持っているため滲出液の多い創に適しています。
リフラップでコントロールしていた創の浸出液の量に適さない場合もありえます。患部の状態を見極める必要があります。


リフラップシート
軟膏ではない剤形で、肉芽形成を期待する薬剤という点ではフィブラストスプレーが代替として挙がりそうです。

2019年9月20日金曜日

ノルスパンテープの施設登録がWEBで可能になりました(2019.09.17)




ノルスパンテープは厚生労働省からの承認条件として、調剤するためには施設登録が必要な薬剤です。

この施設登録の方法として、MRが施設登録書を薬局へ持参し書面にて登録をしていましたが、2019年9月17日からWeb 上でも、施設登録が出来る様になりました。



6ヶ月納品がないと登録が失効する


実は、この施設登録は医薬品卸へ6ヶ月以上納品がないと失効してしまうのです。しかも、失効してしまったら発注をかけても再登録するまで商品を入荷できません。再登録もMRの訪問を待つ必要があるので、急な処方箋に対応できず患者さんをお待たせしたりすることがあります。

この度、WEB上で施設登録ができるようになったのは現場にとっては朗報です。


WEB登録方法


ノルスパン®テープ適正使用推進 Web サイトで登録できます。
https://norspan.jp/

上記webサイトにある「医療機関の登録方法」にある申請ボタンを押します。



ログイン画面へ遷移します。
いままでに処方元医師のe-learning 受講状況確認のために当該サイトパスワードを取得しているのであれば、それが利用できるので左側へ入力します。

初めての場合は、右側の申請フォームから施設情報の入力をおこない施設固有のIDとパスワードの発行手続きを行います。



登録のやり方がよくわからない場合は電話で問い合わせると
窓口のお姉さんが優しく教えてくれます。

ノルスパンテープ流通管理窓口 : 0120-086808


今まで卸から購入せず店舗間で小分けしてたから施設登録なんてしたことないんだけど・・・


そういう施設もあるでしょう。
ただ、承認条件の逸脱を助長する行為を行っているのですから好ましいことではないですね。
事後でもよいので、Webでスムースに登録できるようになったので、この際、登録しておいたほうが良いでしょう。
処方せんが来ていない段階でも登録自体は可能です。


(参考)
ブプレノルフィン経皮吸収型製剤の使用に当たっての留意事項について
https://www.city.shinagawa.tokyo.jp/ct/other000023100/bupurenorufin.pdf

「後発医薬品がある先発医薬品」に変わるタイミング 2019年6月収載後発品



2019年6月14日に後発品の薬価収載がありました
各先発医薬品の後発医薬品の有無に関する情報が更新され、後発医薬品の数量シェア(置換え率)に影響があります。

「後発医薬品がない先発医薬品」が後発品の登場により「後発医薬品がある先発医薬品」に変わるタイミングは、商品によって違ってきます。
(基本的には発売月の翌月1日から)

切り替わるタイミングに関しては、厚生労働省の

「薬価基準収載品目リスト及び後発医薬品に関する情報」
5.その他(各先発医薬品の後発医薬品の有無に関する情報)の備考欄に記載されています。
https://www.mhlw.go.jp/topics/2019/08/tp20190819-01.html


2019年7月1日から「後発医薬品がある先発医薬品」に変更


ロナセン散2%
ロナセン錠2mg
ロナセン錠4mg
ロナセン錠8mg

デュオトラバ配合点眼液

ナゾネックス点鼻液50μg56噴霧用
ナゾネックス点鼻液50μg112噴霧用


2019年10月1日から「後発医薬品がある先発医薬品」に変更


ネスプ注射液5μgプラシリンジ
ネスプ注射液10μgプラシリンジ
ネスプ注射液15μgプラシリンジ
ネスプ注射液20μgプラシリンジ
ネスプ注射液30μgプラシリンジ
ネスプ注射液40μgプラシリンジ
ネスプ注射液60μgプラシリンジ
ネスプ注射液120μgプラシリンジ
ネスプ注射液180μgプラシリンジ




2019年3月6日水曜日

テルロン錠0.5 販売中止と代替品




選択的ドパミン作動薬のテルロン錠が販売中止となるようです。

販売中止のお知らせ|バイエル薬品(2019年2月)
https://pharma-navi.bayer.jp/static/media/pdf/products/information/TLN_PNS_201902220.pdf

経過措置期間満了日:2020年3月末予定


テルロン錠は、バイエル社が開発した麦角アルカロイドであるエルゴリン誘導体のテルグリドを主成分として含有する製剤です。

1994年10月に承認され、1995年3月に発売され約25年間、高プロラクチン血性排卵障害や高プロラクチン血性下垂体腺腫、乳汁漏出症の治療、そして産褥性乳汁分泌抑制と女性のために頑張ってきた薬です。

テルグリドは、内分泌系においては下垂体前葉のドパミンD2受容体に作動薬として作用することでプロラクチン分泌を持続的に抑制します。また、中枢神経系ではドパミンD2受容体に対し部分作動薬として作用することから他の高プロラクチン血症に使用するドパミン作動薬に比べ嘔吐等の中枢性副作用が少ないことが特徴です。


テルロン錠0.5の代替品


高プロラクチン血症の治療薬としてはテルロン錠の他に、パーロデル(ブロモクリプチン)、カバサール(カベルゴリン)があります。

パーロデル
初期量として2.5mgを夕食後より投与し増量していき、プロラクチン正常化で維持量とします。通常食直後投与ですが、嘔気嘔吐などの消化器症状が起きやすいため、消化器症状緩和を目的とし寝る前に投与することもあります。


カバサール
週1回0.25mgより開始します。2週以上の間隔で増量し、維持量を決めます。心臓弁膜症患者には使用できないので注意が必要です。さらに長期投与において心臓弁膜症が現れることがあるので、投与前・投与中に聴診等の身体所見の観察、心エコー検査により確認が必要です。
この薬は、光りと湿気に弱いので乾燥剤入りの専用遮光袋に入れて保存します。
いろいろ気を使う薬です。


なお、テルロン錠には後発品が存在します。


2019年3月5日火曜日

空腹時投与から食後投与へ 珍しい用法用量変更 ジカディアカプセル




2019年2月21日、肺がん治療薬のジカディアカプセル150mgの新しい用法用量が承認されました。

今まで用法用量は「750mgの1日1回空腹時投与」となっていました。
今回、用法用量が「450mgの1日1回食後投与」に変更されました。

1日用量が減り、服用タイミングも空腹時から食後という、大幅な変更です。
かなり珍しいケースです。

この変更に伴い、
「食事の影響を避けるため、食事の前1時間および食事の後2時間以内を避けて服用してください。必ず指示された服用方法に従ってください。」
という注意事項も削除されています。

患者さんが古いくすりのしおりを見て混乱しないように注意しなくてはいけません。


用法用量変更の経緯

「750mgの1日1回空腹時投与」は、未治療の進行ALK融合遺伝子陽性非小細がん(NSCLC)に優れた効果を示すものの、服薬継続ができなくなるほどの下痢、悪心嘔吐などの消化器症状が発現することが課題となっていました。

こうした患者の負担を軽減するために、有効性を保ちながら、消化器症状の発現の軽減により安全性プロファイルを改善できる用法及び用量を検討するための治験(CLDK378A2112試験)を実施。

「450mgの1日1回食後投与」においても有効性維持と毒性低減を両立できたことから今回の変更に至っています。


【参考】
ASCND-8(Clinical Trials.gov)
ALK陽性NSCLCに対し、セリチニブ450または600mgを低脂肪食と服用した群と、750mgの空腹時服用を比較した無作為化オープンラベル試験。

カリクレイン錠 販売中止と代替品




循環系作用酵素製剤のカリクレイン錠10単位が販売中止となるようです。

販売中止のお知らせ|バイエル薬品 2019年1月
https://pharma-navi.bayer.jp/omr/online/notice_info/KAL_PNS_201901070_1545022917.pdf

経過措置期間:未定


カリクレイン錠は新鮮な豚の膵臓から抽出生成された糖タンパク質からなる酵素であるカリジノゲナーゼを主成分とする薬剤です。
カリジノゲナーゼは1925年にヒトの尿中に存在する血圧を下げる物質として、ミュンヘン大学のFreyの研究グループによって発見されました。その後、バイエル社が降圧薬として研究・開発に着手し1930年代に製剤化に成功しました。
日本では、1951年当時の吉富製薬がドイツのバイエル社から輸入を取扱い国内の流通が開始されました。

2019年の販売中止まで約70年間医療現場で活躍した薬です。
カリクレインはカリクレイン・キニン系に作用する唯一の薬剤で、発売当初はレセルピンとともに高血圧や末梢循環改善の治療に使用されてきました。最近は降圧剤としての使用よりは、高血圧に伴う肩こり、頭痛症例に対して使われることが多いです。また基礎的な検討において蝸牛血流の増加が報告されていることから耳鼻科領域でめまい患者にも処方されています。


カリクレイン錠10単位の代替品


カリクレインの代替品として同じカリジノゲナーゼ製剤であるカルナクリンやサークレチンS及びその後発品があげられます。

効能効果はカリクレインもカルナクリンも同じです。
違いは、1錠あたりのカリジノゲナーゼの量です。
カリクレインが1錠あたり10単位なのに対し、カルナクリンは25単位と50単位配合されています。
また用法用量はカリクレインは1日量が30~60単位 分3なのに対しカルナクリンは30~150単位 分3と異なっています。

カルナクリン50単位はカリクレインの2倍程度の薬価しか差がないですがカリジノゲナーゼの量は5倍です。そのお得感もあってかはわかりませんが、処方量もカリジノゲナーゼ製剤の中では1位(第3回NDBデータ)となっています。2位はカルナクリンの後発品、カリジノゲナーゼ錠50単位「日医工」です。


カリクレイン錠から切り替えるとしたら、薬効的にはどのカリジノゲナーゼ製剤でも大差はないでしょう。そこで、錠剤のサイズに着目してみたいと思います。

カリクレインの錠剤の大きさは以下のとおりです。
直径(mm)6.2
厚さ(mm)2.6~3.1
色 白色

直径の長さが近いカリジノゲナーゼ製剤は次の通り。

  • カリジノゲナーゼ錠25単位「アメル」 
    6.3 mm 白色〜微黄白色
  • カリジノゲナーゼ錠25単位「サワイ」 
    6.2 mm 淡橙色
  • カリジノゲナーゼ錠25単位「日新」  
    6.3 mm 白色〜微黄白色
  • カリジノゲナーゼ錠50単位「日医工」 
    6.3 mm だいだい色
  • サークレチンS錠25
    6.6 mm 白色


「日医工」は25単位の間違いではありません。50単位のほうがサイズが小さく設計されているようです。


カリジノゲナーゼの作用機序


カリジノゲナーゼ(kallidinogenase)は血漿中のキニノーゲンからキニンを遊離させ、このキニンが直接血管平滑筋に作用して血管を拡張させます。さらにキニンはプロスタグランジン(PG)や一酸化窒素(NO)の産生を介して微小循環障害を改善すると考えられています。
適応疾患
1)以下の疾患における末梢循環障害の改善:高血圧症、メニエール症候群、閉塞性血栓血管炎(ビュルガー病)
2)以下の症状の改善:更年期障害、網脈絡膜の循環障害