経過措置期間は2019年3月末までです。
「セルテクト錠 30」「セルテクトドライシロップ 2%」販売中止についてのご案内(協和キリン)
オキサトミドは1975年にヤンセン社が合成に成功したベンズイミダゾロン系の化合物です。
1970年代に、ヤンセン社が行った動物実験において、オキサトミドのヒスタミンを主とした化学伝達物質の遊離抑制作用、拮抗作用が確認されました。
1977年から日本でのセルテクト開発が開始され、開発はヤンセン社から導入した協和キリンが行いました。1978年6月から8月にかけ第I相試験が実施され、臨床試験の後、1987年3月31日に承認されています。
成人では蕁麻疹、皮膚瘙痒症、湿疹・皮膚炎、痒疹、アレルギー性鼻炎について、小児では気管支喘息、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、痒疹について、保険適応されていました。
オキサトミドは抗ヒスタミン作用以外にも抗SRS-A(Slow Reacting Substance of Anaphylaxis)作用、抗セロトニン作用、抗コリン作用等化学伝達物質に対する拮抗作用を併せ持つことが特徴です。
しかし、これら種々の神経伝達物質の拮抗作用は有効性だけではなく、口渇や錐体外路症状、眠気など副作用の要因にもなりえます。
近年、登場したフェキソフェナジンを代表とする、血液脳関門を通過せず、より鎮静の少ない抗ヒスタミン薬の登場により活躍の場は減ってきました。
セルテクトが得意とするのは皮膚科領域と小児科領域です。
第1世代の抗ヒスタミン剤と比較して早期に止痒効果が期待できるため、皮膚アレルギー疾患の症状及び所見を速やかに消退させることが期待されていました。
小児喘息に対しては、寛解期の維持及びその合併症を良好にコントロールできるという報告があります。
セルテクトの代替品
後発品があります。
オキサトミド錠30mg(各社)
オキサトミドドライシロップ小児用2%(各社)
オキサトミドシロップ小児用0.2%「ファイザー」(マイラン)
同効薬には以下があります。
【ピペリジン・ピペラジン系】
- エバスチン
- フェキソフェナジン塩酸塩
- ベポタスチンベシル酸塩
- セチリジン塩酸塩
- レボセチリジン塩酸塩
- ビラスチン
【三環系】
- アゼラスチン塩酸塩
- エピナスチン塩酸塩
- オロパタジン塩酸塩
- ケトチフェンフマル酸塩
- ロラタジン
- デスロラタジン
小児の気管支喘息に適応を持つ抗ヒスタミン薬
- ザジテンDS
- ゼスラン細粒・シロップ