2019年4月販売中止
経過措置期間2020年3月末まで(予定)
メサフィリン配合散は1953年、メサフィリン配合錠は1954年に販売を開始し、
2019年をもって需要低下に伴いやむなく販売中止となります。
緑の錠剤や粉薬は珍しく非常に特徴的な外見の薬でした。
在宅訪問すると、飲まれずに余っている代表選手です。緑で目立ちますし印象に残っています。
メサフィリンは銅クロロフィリンナトリウム、プロパンテリン臭化物、ケイ酸マグネシウムの3成分が配合された製剤です。葉緑素から作られた緑の成分の銅クロロフィリンナトリウムが荒れた胃粘膜を修復・保護し、ケイ酸マグネシウムが出過ぎた胃酸を中和、プロパンテリン臭化物が胃酸分泌を抑制します。
メサフィリンの名称の由来は
プロパンテリン臭化物の別名のプロメサンテリンブロマイドの「メサ」と銅クロロフィリンナトリウムの「フィリン」です。
メサフィリン配合散/配合錠の代替品
メサフィリンの適応は「胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎における自覚症状及び他覚所見の改善」です。
胃潰瘍に対する非除菌治療の維持療法にはH2ブロッカーやスクラルファートが推奨されています。また、十二指腸潰瘍のそれでは、上記薬剤にPPIが追加され推奨されています。
メサフィリンと同一の適応症をもつ、配合剤は以下のとおりです。
●キャベジンUコーワ配合散
【成分】
メチルメチオニンスルホニウムクロリド
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム
沈降炭酸カルシウム
炭酸マグネシウム
※甲状腺機能亢進症、透析患者には禁忌
●コランチル配合顆粒
【成分】
ジサイクロミン塩酸塩
乾燥水酸化アルミニウムゲル
酸化マグネシウム
※甲状腺機能亢進症、前立腺肥大による排尿障害、麻痺性イレウス、重篤な心不全、透析患者には禁忌
●マーズレンS配合顆粒・配合錠
【成分】
アズレンスルホン酸ナトリウム水和物
L-グルタミン
緑の胃薬サクロン♪
「緑の胃薬 サクロン」のCMでおなじみの一般用医薬品のサクロンは、メサフィリンの成分である銅クロロフィリンナトリウムを配合したものです。
胃酸の中和や分泌を抑える成分はメサフィリンとは異なります。
メサフィリンも劇的に効く薬ではないですし、一般用医薬品で代替可能です。