2018年11月22日木曜日

オピオイドスイッチング換算表

オピオイドの種類、投与経路を適切なタイミングでスイッチングすることで、鎮痛効果と副作用のバランスを整えることが可能となります。

オピオイドの換算比に関しては、様々な報告があります。多くは痛みの安定している患者での対モルヒネでの単回投与の結果に基づいた換算となっています。しかし、実際の臨床現場では、痛みの不安定な患者での変更が多いこともあり、国、地域、施設ごとによって経験則も加味して換算しているところが多いでしょう。

実際にスイッチングする場合換算表を目安にして1日の投与量を計算します。
モルヒネ換算で120mg/day以上投与しているような比較的大量投与である場合、一度に変更せずに数回に分けてスイッチングします。また、副作用が既に出ている場合や、高齢者、腎機能が大きく低下している場合や、症状が悪いような状況でスイッチングするときには、換算量より少なめに変更することを考慮します。

スイッチングを行って、それで終了ではなく、スイッチング後は患者個人の痛み、副作用を評価した上できめ細かい調節が必要となります。

参考:
医療用麻薬適正使用ガイダンス|厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課
がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン(2014年版)
新版 がん緩和ケアガイドブック|日本医師会


オピオイド換算比
モルヒネ タペンタドール オキシコドン ヒドロモルフォン トラマドール フェンタニル

オピオイド鎮痛薬の投与経路(製剤)の変更例