ラグノスNF経口ゼリーはモニラックシロップの後発品である「ラグノスゼリー 分包16.05g」の改良品です。
原料をラグノスゼリーで採用していたラクツロースから結晶ラクツロースに変更することで、夾雑物であるガラクトースや乳糖を少なくすることに成功した製品です。また、ラクツロース特有の甘ったるさを抑え、服薬性向上、さらにスティック包装による携帯利便性向上させた経口ゼリー剤です。
ラグノスNF経口ゼリーの適応症
ラグノスNF経口ゼリーの特徴はそれだけではなく、その適応にあります。
ラクツロース製剤には『小児の便秘』の適応をもつものは、先発・後発にいくらか存在していますが、成人にも使える『慢性便秘症』の適応をもつのは「ラグノスNF経口ゼリー」だけです。
ただし、一般名処方時には注意が必要です。
ラクツロース製剤一覧表 効能の違い |
ラグノスNF経口ゼリーの作用機序
簡単に言うと、お腹の中に水を引き寄せて便を柔らかくします。
ラクツロースは、フルクトースとガラクトース各 1 分子から合成された人工二糖類です。ラクツロースは、酸化マグネシウム製剤と同じく浸透圧性下剤に分類されます。経口投与されると大部分が消化・吸収されずに下部消化管に達し、腸管内容物の浸透圧を高め、腸管内への水分分泌等を促進し、緩下作用を発揮します。
ラクツロースは海外では便秘症治療剤として広く使われており、世界消化器病学会(WGO)のグローバルガイドラインなどにおいて有用な選択肢の一つとして記載され、広く諸外国で使用されています。また、慢性便秘症診療ガイドライン 2017において使用が推奨されています。
ラグノスNF経口ゼリーの服用タイミング
いつ飲んでも、有効性や安全性に違いはありません。ライフスタイルに合わせて飲み方をコントロール可能です。
臨床試験では、血液透析患者も対象に含まれており、透析時間に合わせて服薬タイミングを調節することが許されていたそうで、服薬タイミングの違いが安全性等に影響を及ぼす経口は認められなかったとの報告があります。
ラグノスNF経口ゼリーは他の便秘薬と併用してもよいですか?
既存便秘治療薬と併用しても、臨床上大きな問題が生じる可能性は低いです。
便秘になりやすい血液透析患者を対象にした臨床試験では、既存の便秘症治療薬にラグノスNFゼリーを上乗せ投与したものがあります。併用薬には、センノシドやピコスルファートなどの刺激性下剤やアミティーザ、漢方薬、パンテチンが使用されていました。
また、ラクツロース製剤は様々な疾患に年間15万人程度使用しています。その中には便秘治療薬が併用しているケースがあると考えられますが、市販後調査では併用による特段安全性上問題となるものは報告されていませんでした。
ラグノスNF経口ゼリーのNFの意味
『NF』はNew Formulaの頭文字です。従来から販売のラグノスゼリー分包16.05g の New Formula:NFとして命名されました。