ヘリコバクター・ピロリ除菌薬の
「ランサップ 400・800」「ランピオンパック」が販売中止となるようです。
https://www.takedamed.com/content/medicine/newsdoc/180702LANLPN.pdf
<経過措置期間>
2018 年 11 月~2019 年 3 月(予定)
販売中止理由は「諸般の事情」とされています。
ヘリコバクター・ピロリ除菌治療には、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの2つの抗菌薬と胃酸の分泌を抑えるプロトンポンプインヒビター(PPI)の3つの薬剤が用いられます。また、一次除菌療法による除菌治療が不成功の場合には二次除菌療法として、PPIとアモキシシリン水和物及びメトロニダゾールという組み合わせの3剤併用療法が行われます。
3種類の薬剤を併用するにあたりどうしても飲み忘れや、服薬が面倒になったりしてきます。それでは、除菌がうまくいかず、そればかりか耐性菌の出現等の問題につながるおそれがあります。そこで服薬利便性の向上を目指し、ヘリコバクター・ピロリ感染症に対する除菌療法がより正確に実施されるよう、1 日服用分の薬剤を 1 シートにまとめた組み合わせ製剤であるランサップやランピオンが登場しました。ランサップが2002年、ランピオンが2010年のことです。
ランサップの形状
ランサップはタケプロンカプセル 30 の 1 カプセル、アモリンカプセル 250 の 3 カプセル及びクラリス錠 200 の 1 錠又は 2 錠を組み合わせたものを 1 組とし、1 日服用分(1 日 2 回、朝、夕服用)の薬剤を 1 シートにまとめています。
ランピオンパックの形状
ランピオンパックはタケプロンカプセル 30の 1カプセル、アモリンカプセル 250の 3カプセル及びフラジール内服錠250mgの1錠を組み合わせたものを1組とし、1日服用分(1日2回、朝、夕服用)の薬剤を1シートにまとめています。
ランサップ、ランピオンの代替品
それぞれ、ボノサップとボノピオンが代替品として勧められます。
ランサップやランピオンにまとめられている胃酸の分泌を抑える薬剤であるタケプロンがタケキャブになったものがボノサップとボノピオンです。
タケキャブの酸分泌抑制効果はタケプロンより強力で、除菌効果も大きく凌駕する結果が出ています。
また、
タケプロンがパリエット(ラベプラゾールナトリウム錠)になったラベキュアやラベファインも代替候補です。
第2回NDBオープンデータ(平成27年4月~平成28年3月診療分)によると、ラベキュア400が外来院外処方で一番処方されているピロリ菌パック製剤です。
関連:
ボノサップパック400と800のちがいとランサップ
http://www.ygken.com/2016/06/400800.html