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2018年6月27日水曜日

スピロペント顆粒0.002%経過措置は2019年3月31日まで




スピロペント顆粒0.002%の経過措置期限は2019年 3月31日です。
https://medical.teijin-pharma.co.jp/news/2018/fcn28e000000c2np-att/fcn28e000000c2px.pdf

2019年 4月1日以降は薬価削除され、保険請求できなくなります。

スピロペントはβ2受容体への選択性・持続性に優れたβ刺激剤で、気管支喘息や腹圧性尿失禁の治療に使用されます。
剤形には錠剤と顆粒剤があり、販売終了するのは顆粒剤のみです。

小児喘息治療に用量が調節しやすいように顆粒剤が開発されました。
小児喘息にテオドールと一緒に処方されていた印象があります。

しかし喘息治療が吸入剤による治療がメインになってきており、スピロペント顆粒の登場機会も減ってきました。最近では喘息の薬というよりは腹圧性尿失禁治療薬のイメージのほうが強いです。
処方されるのが成人がほとんどなので、顆粒剤の需要はなくなってきたのかもしれません。


スピロペント顆粒の代替品


代替品はスピロペント錠10µgです。

スピロペント錠10µgは粉砕が可能です。
(27℃80%RH遮光下開栓ガラス瓶にて12ヶ月安定データあり)
簡易懸濁もできます(8Fr通過)。

β2刺激薬の顆粒やシロップ剤には以下があります。

  • ベネトリン シロップ
  • ブリカニールシロップ
  • メプチンシロップ
  • メプチンドライシロップ
  • ホクナリンドライシロップ小児用
  • ベロテックシロップ


2018年6月26日火曜日

「後発医薬品がある先発医薬品」に変わるタイミング2018年6月




2018年6月15日に後発品の薬価収載がありました。

各先発医薬品の後発医薬品の有無に関する情報が更新され、後発医薬品の数量シェア(置換え率)に影響があります。

「後発医薬品がない先発医薬品」が後発品の登場により「後発医薬品がある先発医薬品」に変わるタイミングは、商品によって違ってきます。
(基本的には発売月の翌月1日から)

切り替わるタイミングに関しては、厚生労働省の
「薬価基準収載品目リスト及び後発医薬品に関する情報」5.その他(各先発医薬品の後発医薬品の有無に関する情報)の備考欄に記載されています。
http://www.mhlw.go.jp/topics/2018/04/tp20180401-01.html



2018年7月1日から「後発医薬品がある先発医薬品」に変更


ラミクタール錠小児用2mg
ラミクタール錠小児用5mg
ラミクタール錠25mg
ラミクタール錠100mg
レミッチOD錠2.5μg
レミッチカプセル2.5μg
ノピコールカプセル2.5μg
エイゾプト懸濁性点眼液1%
トラバタンズ点眼液0.004%
コソプト配合点眼液
タンボコール錠50mg
タンボコール錠100mg
アンカロン注150
アイミクス配合錠LD
アイミクス配合錠HD
ホスレノール顆粒分包250mg
ホスレノール顆粒分包500mg
ボノテオ錠1mg
リカルボン錠1mg
ボノテオ錠50mg
リカルボン錠50mg
クラビット点滴静注500mg/20mL
クラビット点滴静注バッグ500mg/100mL
イトリゾール内用液1%
プロハンス静注5mL
プロハンス静注15mL
プロハンス静注20mL
プロハンス静注10mL
プロハンス静注シリンジ13mL
プロハンス静注シリンジ17mL
フェントステープ1mg
フェントステープ2mg
フェントステープ4mg
フェントステープ6mg
フェントステープ8mg


2018年10月1日から「後発医薬品がある先発医薬品」に変更


ホスレノールOD錠250mg
ホスレノールOD錠500mg
タミフルカプセル75
タミフルドライシロップ3%


プロミド錠 販売中止と代替品



プロミド錠が販売中止となるようです。

販売中止のお知らせ プロミド錠200㎎(科研製薬)

2019 年 3 月末薬価基準削除予定。

プロミド錠はプログルミドを成分とする消化性潰瘍治療剤です。
1978 年 1 月に「胃潰瘍」の効能を取得して発売されました。 1988 年 8 月には「急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期」の適応が追加されています。
約40年に渡り日本人の胃を守ってきたおくすりです。

プロミド錠の成分であるプログルミドは1967 年イタリアのRotta社がdicarboxylic acid を基本骨格とする誘導体の中から、毒性が少なく、しかも、強い抗ガストリン作用を有する消化性潰瘍治療薬として見出したものです。

プロミド錠の作用機序は、胃酸分泌細胞(壁細胞)でのガストリン受容体を遮断する抗ガストリン作用により、胃液分泌を抑制すると共に N-アセチルグルコサミンキナーゼ、UDP-ガラクトシルトランスフェラーゼ活性上昇にもとづく粘膜・粘液構成成分のムコ多糖・糖蛋白の合成を促進するというものでした。攻撃因子を抑えて防御因子を増強する一石二鳥な薬でした。


プロミド錠の代替品


ガストリン受容体を遮断する薬剤は他にはありませんが、
ガストリンの分泌を抑えて抗ガストリン作用を示すものにストロカイン(オキセサゼイン)やガストロゼピン(ピレンゼピン)があります。

また、セルベックスも代替候補となります。
セルベックスとプロミドの胃潰瘍に対する多施設二重盲検比較試験が行われています。
内視鏡検査により胃潰瘍と診断された患者に
セルベックス150mg/日8週間内服した場合と
プロミド1600mg/日8週間内服した場合と比べて
自覚症状改善度,内視鏡的潰瘍治癒率に差があるか調べたものです。
結果は8週間目の自覚症状及び内視鏡治癒率に有意差は認められませんでした。
芦沢真六 他, Progress in Medicine 3巻, 1169-91,1983


アンピシリン・スルバクタム注射用製剤 同種同効品



先発品のユナシン-S含めアンピシリン・スルバクタムが欠品又は出荷調整となっているようです。(2018年6月)


一部のユナシン-S後発医薬品において、原薬の品質管理上の問題により原薬が一時的に供給できなくなったため安定供給に支障をきたしたことが発端です。





他の後発品メーカーや先発品メーカーは、既存納入先への安定供給を優先するために代替要望については断っています。
本剤の供給が不足する間、同種同効品への切り替えを検討するほかないようです。

日本呼吸器学会のホームページに同種同効品一覧が掲載されていますのでご紹介します。

呼吸器学会掲載の一覧は少し見づらいところがありましたので、少しこちらで手直ししたものを以下にお示しします。ご参考ください。