クレメジンとカリメートは一緒に服用しても大丈夫です。
カリメート以外のポリスチレンスルホン酸カリウム吸着剤も同様です。
クレメジンとカリメートは、どちらも慢性腎不全に使用される薬剤です。
クレメジンは内服により慢性腎不全における尿毒症毒素を消化管内で吸着し、便とともに排泄されることにより、尿毒症症状の改善や透析導入を遅らせる効果をもたらします。
カリメートは経口投与後、消化・吸収されることなく、結腸付近でカリウムイオンを吸着し、そのまま糞便中に排泄します。
クレメジンは小さな孔がたくさんあいた炭です。その孔に小さな分子の薬剤が入り込んでしまうと吸収が低下する恐れがるため、添付文書には『他剤を併用する場合,本剤は吸着剤であることを考慮し,本剤との同時服用は避けること.』との記載がされています。
クレメジンはと他の薬剤を併用する場合、他の薬剤服用後30分から1時間間隔をとってクレメジンを服用するようにします。
また、カリメートなど陽イオン交換樹脂も乾燥水酸化アルミニウムゲル、酸化マグネシウム、炭酸カルシウムなどの金属イオン含有製剤を交換する可能性があるため、1時間程度服薬時間をずらす必要があります。
クレメジンとカリメートを併用する場合、
カリメートは高分子であり、クレメジンは金属イオンを含有していないので互いに吸着して効果が減弱する可能性は低いと考えられます。ただし両剤が処方される慢性腎不全ではこれら2剤の他にも多くの薬が処方されることが多く、それら薬剤との同時服用は避ける必要があります。
例えば、クレメジンとカリメート以外の薬剤を併用するときは、食後に他の薬剤、食後2時間にクレメジンとカリメートという服用時間の調節が必要です。