2018年1月25日木曜日

平成30年度診療報酬改定 地域包括診療料等における院外処方に係る服薬管理等の取扱いの明確化

※以下の内容は、2018年2月7日の答申をもとに作成しております。
※病院・診療所に係る内容も改訂されておりますが、保険薬局に関連する項目のみ抜粋しております。ご容赦ください。



地域包括診療料、認知症地域包括診療料および各加算につきましては、当該点数を算定される医療機関が院外処方する場合お薬手帳にて服薬情報や他科の処方状況を把握するひつようがありました。
平成30年からは情報共有ツールとして『お薬手帳』というフォーマットに限定するのではなく、保険薬局からの文書も可能となりました。
電子お薬手帳の普及でコピーの貼付が難しい場合があることや、手帳忘れなどに配慮したものと考えられます。
また手帳では記載できる情報量が限られるのも要因かもしれません。

保険薬局は患者の服薬状況について連携医療機関から文書の提供要請に対応できるように準備が必要です。

【地域包括診療料】
【認知症地域包括診療料】
【地域包括診療加算】
【認知症地域包括診療加算】

[算定要件]

(中略)
(3) 当該患者を診療する担当医を決めること。担当医は、慢性疾患の指導に係る適切な研修を修了した医師とし、担当医により指導及び診療を行った場合に当該診療料を算定する。
(4) 以下の指導、服薬管理等を行うこと。
(中略)

イ   他の保険医療機関と連携の上、患者が受診している医療機関を全て把握するとともに、当該患者に処方されている医薬品を全て管理し、診療録等に記載すること。必要に応じ、医師の指示を受けた看護師等が情報の把握等を行うことも可能であること。
ウ   当該患者について、原則として院内処方を行うこと。ただし、エ及びオの場合に限り院外処方を可能とする。
エ   病院において、患者の同意が得られた場合は、以下の全てを満たす薬局に対して院外処方を行うことを可能とする。
(中略)

(ハ) 病院において院外処方を行う場合は、以下の通りとする。
(中略)

② 患者に対して、当該医療機関を受診時に、薬局が発行のお薬手帳又は当該医療機関が発行するお薬手帳を持参させること、又は当該患者の院外処方を担当する保険薬局から文書で情報提供を受けること。また、診療録にお薬手帳又は保険薬局からの文書のコピーを貼付すること、又は、当該点数の算定時の投薬内容について診療録に記載すること。なお、保険薬局から文書で情報提供を受けた場合でも、事後的にお薬手帳の提示に協力を求めることが望ましい。
オ   診療所において、院外処方を行う場合は、以下のとおりとする。

(中略)

(ニ) 患者に対して、当該医療機関を受診時に、薬局が発行するお薬手帳又は当該医療機関が発行するお薬手帳を持参させること、又は当該患者の院外処方を担当する保険薬局から文書で情報提供を受けること。また、診療録にお薬手帳又は保険薬局からの文書のコピーを貼付すること、又は、当該点数の算定時の投薬内容について診療録に記載すること。なお、保険薬局から文書で情報提供を受けた場合でも、事後的にお薬手帳の提示に協力を求めることが望ましい。
(中略)

(9) 患者の同意について、当該診療料の初回算定時に、当該患者の署名付の同意書を作成し、診療録に添付すること。ただし、直近1年間に4回以上の受診歴を有する患者については、省略することができる。この場合でも、他医療機関受診前の事前相談の必要等について、文書で患者(認知症を有する患者については家族等)に周知すること。

(略)