サーカネッテン配合錠が販売中止となるようです。
サーカネッテン配合錠 販売中止のご案内(日本新薬)
http://www.nippon-shinyaku.co.jp/official/medicine/news/20171120_sales_stop.pdf
経過措置期間2018年3月末日(見込)
サーカネッテン配合錠は飲む痔の薬です。
黒光りした錠剤が特徴的でした。
痔核の症状(出血、疼痛、腫れ、かゆみ)を和らげる成分のパラフレボンに便通をよくするための三種類の下剤(センナ末、イオウ、酒石酸水素カリウム)を少量ずつ配合した薬剤です。
1965年から50年以上日本人のお尻を守ってきました。
基本的に痔疾患の治療は坐剤や軟膏による局所療法であり、薬を減らそうという世の流れの中、内服の痔疾患治療薬は市場が縮小していくと考え販売中止の選択をとったのかもしれません。
NDBオープンデータ(平成27年度)では内服の痔疾用剤では第2位の使用量でした。
年間2千万錠近く処方されていた薬です。影響は小さくなさそうです。
ちなみに1位はヘモナーゼ配合錠でした。
サーカネッテン配合錠の代替品
サーカネッテン配合錠と同一の成分を配合した薬剤はありません。
つまり、サーカネッテンの特徴の、1錠で痔の炎症も抑えかつ便を柔らかくすることを期待できる薬は残念ながらなくなってしまいました。
サーカネッテン配合錠の代わりとなる肛門周囲の血流循環を改善し痔を小さくしたり炎症を抑えたりする飲み薬は以下のとおりです。
ヘモナーゼ配合錠
ブロメライン
トコフェロール酢酸エステル
ワルファリンなどの抗凝固剤の作用を増強することがあるためそれらと併用する際は注意が必要です。
タカベンス錠25mg
メリロートエキス有効成分メリロートエキスは、マメ科の植物メリロート草の花、葉から抽出したエキスで毛細血管透過性亢進抑制作用、抗炎症作用があります。
ヘモクロンカプセル200mg
トリベノシド循環障害改善作用、抗浮腫作用がります。
ワルファリン(クマリン系抗凝固剤)の作用を増強することがあるので注意が必要です。
ヘモリンガル舌下錠0.18mg
静脈血管叢エキス有効成分は雑食動物の静脈叢を加水分解して得た乾燥エキスで、主成分はポリペプチド。
しかも舌下錠です。有効成分は口腔粘膜より吸収され、肝臓で代謝を受けずに直接痔疾患部へ到達するようです。
静脈血管叢エキスを成分とする一般用医薬品には
小林製薬の『ヘモリンド舌下錠』があります。