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2017年10月10日火曜日

潰瘍性大腸炎治療剤 レクタブル2mg注腸フォーム




レクタブル2mg注腸フォームは泡状にして直腸・S状結腸患部に注入する薬剤です。

「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第3回)」において、「ブデソニドの早期承認を求めるIBD患者会(全国のIBD患者会27団体)」から早期開発要望が出されていたお薬です。

患者さんからの期待度も高い薬剤がようやく日本でも使えるようになります。
収載予定は2017年11月です。
2017年12月7日発売予定


レクタブル2mg注腸フォームの大きな特徴は3つあります。

①泡状であること
②ブデソニドが有効成分
③かさばらない


①泡状であること

泡が直腸~S状結腸までひろがり、とどまることで、漏れにくく、立ったままで投与できるのがレクタブルのメリットです。
既存のステロイド注腸剤(ステロネマ・プレドネマ)は挿入が甘かったりすると投与後に液漏れてしまい、手が汚れるなど手技が難しいということがありました。
また、投与後に薬液が腸壁へ行き渡るようにするため寝転んでうつ伏せや横向きに体位をかえなければならず、外出先での投与がしづらいものでした。

レクタブルは泡状なので液垂れを起こす心配も少なく、立ったままでも投与できるので外出先でも安心して投与できます。
http://www.kissei.co.jp/


②ブデソニドが有効成分

ブデソニドは他のステロイド剤に比べて高い受容体結合親和性をもちますが、速やかに肝臓で代謝されます。実際、ブデソニドのバイオアベイラビリティは約16%と推察され比較的全身への曝露が少ないステロイドだと言われています。
ステロイドによる全身性副作用のリスクが抑えられると考えられています。
経口ブデソニド(ゼンタコートカプセル)はすでに「軽症から中等症の活動期クローン病」の適応で使用されています。
ちなみにブデソニドは喘息治療剤のシムビコートに使われているステロイドです。


③かさばらない

レクタブルは1本で1週間分です。肛門に挿入するアプリケーターを毎回交換します。

既存薬ですと、1ヶ月分の場合、スーパーのビニール袋いっぱいになるほど持って帰ることになります。レクタブルの場合ですと小さな缶を4本なので、かさがかなり減ります。外出時の持ち運びも便利です
(2018年12月までは一度の処方に2本まで)


その他の注意


●容器の中には14回(7日)分よりたくさんのお薬が入っていますが、14回使用したら、薬液が残っていても新しい容器に交換してください。

●廃棄方法|
廃棄する前にまず、トイレや洗面所などにアルミ製容器に残った薬剤をできる限り出し切ってください。出し切る前にアルミ製容器に穴を開けないでください。
その後、地方自治体により定められたアルミ製容器の廃棄ルールに従って捨ててください。

●アルミ製容器は横にせず、立てた状態で保管してください。

●使用前にアルミ製容器を手で温めてください。
冷えていると、薬液の流動性が悪くお薬が出にくい場合や、ポンプを押しにくい場合があります。アルミ製容器を振って、バシャバシャという音がすることを確認してください。音がしない場合、まだ冷えていますので再度手で温めてください。

●患者に本剤を交付する際には、患者用説明文書<レクタブル2mg注腸フォーム14回を使用される方へ>を渡し、使用方法を指導すること。

レクタブル インタビューフォーム

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レクタブル2mg注腸フォーム
[効能又は効果]
潰瘍性大腸炎(重症を除く)
[用法及び用量]
通常、成人には1回あたり1プッシュ(ブデソニドとして2mg)、1日2回直腸内に噴射する。