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2017年3月21日火曜日

「先発品のない後発品」の一般名が一般名処方マスタに掲載されました



2017年3月21日厚生労働省の一般名処方マスタが更新され、今まで不明だったラックビーR散やMS冷シップなどの一般名が明確になりました。

処方せんに記載する一般名処方の標準的な記載(一般名処方マスタ)について(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/shohosen_160401.html

この更新のポイントは以下の3点です
・一般名処方加算対象の列[F列]に加算1及び加算2が明記された。
・例外コードの列[G列]ができた。
・加算1のみが対象となる「先発品のない後発品」の一般名がマスタに収載された。



ここで一般名処方加算についておさらいです。
2012年4月1日以降、後発医薬品が存在する医薬品について、薬価基準に収載されている品名に代えて、「一般名処方」による処方せんを交付した場合に、医療機関において一般名処方加算を算定できることとなりました。
厚生労働省ホームページに、処方せんに記載する一般名処方の標準的な記載例として、一般名処方加算の対象となるすべての成分・規格について一般名処方マスタが公表されています。
ただし、院外処方が想定されないものは除かれています。

2016年改正において一般名処方加算について「一般名処方加算1」と「一般名処方加算2」の2つの区分ができました。
しかし、改正時点において「先発品のない後発品」の一般名にかかるマスタの整備が追いついておらず。2017年3月31日までは経過措置として、先発品のない後発品を一般名にしなくても加算が算定できるとされていました(※)。

マスタの整備が完了した2017年4月1日以降は「先発品のない後発品」についても、他の医薬品と同様に一般名で処方される必要があります。


一般名処方加算1:3点
後発医薬品のある全ての医薬品が一般名処方されている場合(2品目以上の場合に限る。)
一般名処方加算2:2点
1品目でも一般名処方されたものが含まれている場合

診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(医科)
http://www.mhlw.go.jp/file.jsp?id=335811&name=file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000114867.pdf
第5部 投薬
第5節 処方せん料
F400 処方せん料
(11)「注7」に規定する一般名処方加算は、後発医薬品のある医薬品について、薬価基準に収載されている品名に代えて、一般的名称に剤形及び含量を付加した記載(以下「一般名処方」という。)による処方せんを交付した場合に限り算定できるものであり、交付した処方せんに含まれる医薬品のうち、後発医薬品のある全ての医薬品(2品目以上の場合に限る。)が一般名処方されている場合には一般名処方加算1を、1品目でも一般名処方されたものが含まれている場合には一般名処方加算2を、処方せんの交付1回につきそれぞれ加算する。
なお、一般名処方とは、単に医師が先発医薬品か後発医薬品かといった個別の銘柄にこだわらずに処方を行っているものである。
また、一般名処方を行った場合の(6)の取扱いにおいて、「種類」の計算に当たっては、該当する医薬品の薬価のうち最も低いものの薬価とみなすものとする。

※疑義解釈資料の送付について(その4) 平成28年6月14日
【投薬】
(問22) 一般名処方加算1について、「後発医薬品のある全ての医薬品(2品目以上の場合に限る。)が一般名処方されている場合」とあるが、先発医薬品のない後発医薬品も一般名で処方される必要があるのか。

(答)そのとおり(ただし、先発医薬品と薬価が同額又は高いものは除く。)。
なお、平成29年3月31日までの間は、後発医薬品のある先発医薬品及び先発医薬品に準じたものについてのみ一般名処方されていれば、先発医薬品のない後発医薬品が一般名処方がなされていなくても加算1を算定して差し支えない。
また、一般名処方加算2の対象については従前の通り、先発医薬品のない後発医薬品は含まれない。


参考:
『先発医薬品のない後発医薬品』の例
一般名処方の標準的な記載が分かりにくいものをリストアップしました。