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2017年3月1日水曜日

ハイスタミン注 販売中止と代替品




抗ヒスタミン剤 「ハイスタミン注2mg」 が2017年4月をもって販売中止となるようです。
http://www.eisai.jp/medical/news/products/pdf/KK1331AKI.pdf

経過措置期間は2018年3月(予定)
販売中止理由は「需要低下」だそうです。

ハイスタミン注の成分はジフェニルピラリン塩酸塩。
エタノールアミン系の第一世代抗ヒスタミン薬、しかも数少ない注射剤として1958年に販売されて以来60年現場で活躍していたお薬です。

カゼで「とりあえず注射うってくれ」という患者を納得させるためにドクターが仕方なしに使う薬という印象が強いです。
(昔の話です。今はこんなことしている医者はいないと信じたい)

ハイスタミン注の特徴は止痒作用と抗コリン作用の強さです。
ポララミンと比べ抗コリン作用が50倍以上強く、鎮静作用も比較的強めです。
そのため、夜の蕁麻疹やそう痒感による入眠困難に入院患者に使われることもあったようです。

エタノールアミン系の中枢神経抑制作用の強さは昼間の投与には向かないので、使用される頻度は少なかったのでしょう。需要低下もうなずけます。


代替品はポララミン


やはり、注射の抗ヒスタミン薬といえばポララミンですね。よく使われています。
ポララミンはプロピルアミン系の抗ヒスタミン薬で中枢神経抑制作用は比較的少なく第一世代の抗ヒスタミン薬の中では昼間の投与にも適している薬剤です。

抗ヒスタミン薬の注射剤にはプロメタジン塩酸塩製剤(ヒベルナ/ピレチア)もありますが、抗コリン作用や鎮静作用はつよいけれど抗ヒスタミン作用は緩和なためアレルギー疾患にはあまり使用されていません。制吐作用や、抗パーキンソン作用を期待されて使用されるイメージです。

注射にこだわらないのであれば、同じエタノールアミン系のジフェンヒドラミン(レスタミンコーワ)やクレスチンフマル酸塩(タベジール)が代替品としてあげられます。