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2016年11月25日金曜日

サインバルタなどSNRI3成分添付文書改訂 自動車運転禁止緩和



SNRI3成分の添付文書改訂指示が2016年11月25日発出され

重要な基本的注意の自動車運転に関する項目について一律禁止ではなく患者の状況に応じた柔軟な対応ができるよう添付文書が改訂されました。


対象:
①トレドミンほか
②サインバルタ
③イフェクサーSR

before:
本剤投与中の患者には,自動車の運転等危険を伴う機械の操作に事させないよう注意すること。

after:
自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には十分注意させると。また、患者に、これらの症状を自覚した場合は自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事しないよう、指導すること。


経緯:
関係学会などから「ほとんどの精神疾患患者は、症状改善と 再発予防のために向精神薬の服薬継続が不可欠だが、我が国の添付文書によれば、抗うつ薬 3 剤(パロキセチン塩酸塩水和物、塩酸セルトラリン、エスシタロプラムシュウ酸塩)を除いた全ての向精神薬に関して、運転中止を求めざるを得ないこと、恩恵があるはずの治療薬 が患者の生活を奪うことになるばかりか、必要な治療を受けず症状の悪化、再発をしてしま う患者の増加を危惧していることから、添付文書の改訂を要望する」要望書が出されていました。

これについて、国内外のデータを解析、専門家らが協議を行い
SNRIの自動車運転等の機械操作に関する注意喚起を、 SSRIの注意喚起に合わせ、一律禁止ではなく患者の状況に応じた柔軟な対応ができるよう に添付文書を改訂することになりました。

医薬品の服用中であっても
十分に注意して自動車運転等を行うことができる条件がまとめられました。

(平成28年11月25日 薬生安発1125第2、3号)
ミルナシプラン塩酸塩、デュロキセチン塩酸塩及びベンラファキシン塩酸塩の「使用上の注意」改訂の周知について
http://www.pmda.go.jp/files/000215085.pdf

医師及び自動車運転等を希望する患者に対する注意事項
 
1. 本剤を処方される患者が自動車運転等を希望する際に医師が注意すべき点 
① 患者のうつ病等の精神疾患の状態が安定しているかよく観察する。
② 用法・用量を遵守する。 
③ 患者に対する本剤の影響には個人差があるので、個々の患者をよく観察する。
④ 本剤の投与により、めまい、眠気に代表される自動車運転等に影響を与える 可能性のある副作用が発生することがあるので、患者の自覚症状の有無を確 認する。 
⑤ 投与初期、他剤からの切り替え時、用量変更時には、患者にとって適切な用 量で精神疾患の状態が安定しているか、特に患者の状態に注意する必要があ る。そのため、自動車運転等の可否を判断する前に一定期間、観察すること も検討する。 
⑥ 多剤併用処方は避け、必要最小限のシンプルな処方計画を心がける。また、 併用薬がある場合は自動車運転等への影響を予測することが困難なため、場 合によっては自動車運転等を避けるよう注意することが適切な場合もある。 

2. 本剤を処方された患者が自動車運転等を行う際に患者が注意すべき点 
① 本剤の投与により、めまい、眠気に代表される自動車運転等に影響を与える 可能性のある副作用が発生することがある。 
② 投与初期、他剤からの切り替え時、用量変更時等は上記副作用が発生しやす いため、可能な限り自動車運転等を控え、めまい、眠気や睡眠不足等の体調 不良を自覚した場合は、自動車運転等を絶対に行わない。