リアルダ錠は、有効成分のメサラジンを徐放した素錠を腸溶性フィルムコーティングした錠剤です。
メサラジンを大腸に送達するとともに、持続的なメサラジンの放出が可能となることを目的として設計された製剤です。
潰瘍性大腸炎は下痢、粘血便、腹痛及び発熱等を伴い、再燃と寛解を繰り返す炎症性腸疾患です。
活動期には、軽症から中等症にはメサラジン製剤が広く用いられています。
重症にはステロイド剤等が用いられ、ステロイド抵抗例ではタクロリムスや抗 TNF 製剤等が使用されています。
また、寛解期には、主にメサラジン製剤が用いられていますが、ステロイド依存例ではアザチオプリン等の免疫抑制剤が使用されます。
抗 TNF 製剤で活動性が改善した場合には引き続き抗 TNF 製剤が用いられます。
潰瘍性大腸炎・クローン病 診断基準・治療指針
http://www.jimro.co.jp/ibd/03gakujutsu/4.htm
厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患克服研究事業「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究」(鈴木班) 平成27年度分担研究報告書
http://ibdjapan.org/pdf/doc01.pdf
メサラジン製剤は軽症から中等症の潰瘍性大腸炎の第一選択薬とされています。
メサラジンは病変局所で抗炎症作用を発現します。しかし、小腸で多くが吸収され、潰瘍性大腸炎の病変部位である大腸への到達量が少ないため、製剤学的な工夫が施された製剤が開発されてきました。
日本では、経口メサラジン製剤として、
時間依存型放出調節製剤である
ペンタサ錠、
pH 依存型放出調節製剤である
アサコール錠
が承認されています。
患者さんが満足する効果を得るために
患者さんが満足する効果を得るためには患者さん自身が治療方針を理解し自発的に治療に取り組むことが重要です。アドヒアランスが維持されず飲み忘れが多くなると、炎症抑制効果が減弱し再燃リスクが高まります。
pH依存型放出調節製剤を服用して6カ月以上寛解が維持された潰瘍性大腸炎患者さんを対象に行われた海外の試験では、 薬をきちんと飲んでいた患者さんの約9割が寛解を維持していたのに対して、飲み忘れが多かった患者さんでは約6割が再燃しました。
寛解を維持するためには 医師の指示通りに薬を飲み続けることが重要です。
既存の治療薬は1日3回服用が必要なものが多く、潰瘍性大腸炎を患っている人には働き盛りの世代が多いため、飲み忘れの問題がありました。
リアルダ錠は1日1回なので1日あたりの服薬回数が減るため、服薬アドヒアランスの改善が期待できます。
Medication nonadherence and the outcomes of patients with quiescent ulcerative colitis.Kane S, et al: Am J Med 2003, 114(1), 39-43
http://www.amjmed.com/article/S0002-9343(02)01383-9/abstract
PMID: 12543288
錠剤がデカイ
リアルダ錠は2cmを超える大きさです。
ペンタサ500mgもかなり大きく、「飲みにくい」と言われる薬ですが、リアルダ錠も飲みにくい薬です。
もちろん、徐放性を施している製剤のため粉砕することはできません。
大きくても1日1回ですむのなら、リアルダ錠にするという選択肢が増えるのは患者さんにとってみてもメリットです。
リアルダ、アサコール、ペンタサ比較
商品名 | アサコール錠400mg | ペンタサ錠250mgペンタサ錠500mg | リアルダ錠1200mg |
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一般名 | メサラジン錠 | メサラジン錠 | メサラジン・フィルムコーティング錠 |
錠剤の大きさ | 長径 14.7mm 短径 5.9mm 厚さ 6.5mm 重量 547.9mg | ペンタサ錠250mg 直径: 9.5mm 厚さ: 4.6mm 質量: 約375mg ペンタサ錠500mg 長径: 17.0mm 短径: 7.2mm 厚さ: 5.1mm 質量: 約750mg | 長径: 20.7mm 短径: 9.7mm 厚さ: 7.6mm 重量(mg) 1385 |
効能・効果 | 潰瘍性大腸炎(重症を除く) | 潰瘍性大腸炎 (重症を除く) クローン病 | 潰瘍性大腸炎(重症を除く) |
潰瘍性大腸炎 用法・用量 | 1日2,400mg3回分服 食後 活動期 1日3,600mg3回分服 食後 患者の状態により適宜減量 | 1日1,500mg3回分服 食後 寛解期 必要に応じて1日1回投与可能。 年齢、症状により適宜増減、 上限:1日2,250mg 活動期 1日4,000mg2回分服。 小児 1日30~60mg/kg3回分服 食後 年齢、症状により適宜増減 上限:1日2,250mg | 1日1回2,400mg食後 活動期 1日1回4,800mg食後 患者の状態により適宜減量 1日4,800mgを投与する場合は、 投与開始8週間を目安に有効性を評価し、 漫然と継続しないこと。 |