高尿酸血症で注意すべき薬剤
アスピリン(アセチルサリチル酸)
アスピリンは低用量で尿酸値を上げます。
81mgや100mgぐらいのアスピリンは平均0.5mg/dLぐらい尿酸値をあげてしまいます。
一方、高用量だと尿酸値を急激に下げてしまいます。
尿酸値が下がるんだからいいと考えてしまいがちですが、高い尿酸値が急激に下がった時に痛風発作は起こりやすくなるので、注意しましょう。
また、アスピリンと同じサリチル酸系のエテンザミドも同様の理由で注意です。
エテンザミドはPL顆粒などのかぜ薬などにも配合されているので、知らないうちに服用しているかもしれません。
アスピリンを含む一般用医薬品例
バファリン®
エテンザミドを含む一般用医薬品
ナロンエース®
その他の尿酸値を上げる医療用医薬品
抗結核薬 ピラジナミド免疫抑制薬 シクロスポリン、ミゾリビン
高尿酸血症で注意すべきサプリメント
核酸サプリメント
核酸は、俗に、「老化を防ぐ」「美肌効果がある」と言われていて酵母や鮭の白子を原料にしたサプリメントでも販売されています。しかし、ヒトでの有効性については信頼できるデータは見当たりません。
サプリメントとして経口摂取した場合の安全性に関する信頼できるデータは十分ではありません。
尿酸の元となるプリン体とは、プリン骨格と呼ばれる共通の構造を有する物質の総称で核酸(DNA,RNA)を構成する成分です。
核酸サプリメントはプリン体そのものを摂っているようなものです。
プリン体制限をされている高尿酸血症の人には不適です。
ナイアシン(ビタミンB3)
ナイアシンはニコチン酸とニコチンアミドの総称で、活性型補酵素 (NAD、NADP) として、生体内でエネルギー産生や、脂質の代謝、アミノ酸代謝などに関与するビタミンです。尿酸は主に尿として体外に排泄されます。
ニコチン酸も尿として体外に排泄されます。
ニコチン酸が尿に排泄される際、尿酸トランスポーターであるURAT1が尿酸を尿から細胞内へ再吸収する仕組みを利用しています。
つまり、ニコチン酸の排泄が促進されると、尿酸の再吸収が増え、尿酸の排泄が抑制されてしまいます。
https://243sageru.com/toranomaki/care/3_5/index.html |