マーデュオックス軟膏はオキサロール(マキサカルシトール)とアンテベート(ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル)を配合した軟膏剤です。
尋常性乾癬の治療に使用されます。
尋常性乾癬は、雲母状鱗屑を伴う境界明瞭な紅斑を特徴とする慢性炎症性角化疾患であり、寛解と再燃を繰り返します。
尋常性乾癬は遺伝的素因に種々の環境因子の影響を受けて発症すると考えられています。日本における尋常性乾癬の有病率は、1,000~2,000 人あたり1人という疫学調査報告がされています。
尋常性乾癬の治療には、薬物による外用療法、光線療法及び全身療法があり、これらの単独療法又は併用療法が行われています。
外用療法には、活性型ビタミンD3外用剤とステロイド外用剤が広く使用されています。
単独療法又は両薬剤を同時使用する併用療法が実施されています。
併用療法の問題点
2 剤を塗布する場合、塗布に手間がかかり、コンプライアンスが低下する問題が知られています。
また、使用時にステロイド外用剤と活性型ビタミンD3外用剤を混合する方法が広く行われていますが、混ぜることで安定性等の問題から力価が低下することがあるという報告があります。
このように医療現場でステロイド外用剤とビタミンD3外用剤を混合し調製された場合は規格及び安定性は担保されていません。
一方、マーデュオックス軟膏は、活性型ビタミン D3 誘導体であるマキサカルシトールとステロイドであるベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステルをあらかじめ適切に調製し、長期安定性を担保した製剤です。
つまり外用治療に関する患者の利便性の向上に役立つと同時に品質上の問題を解消し、治療選択肢が広がることになりました。
マーデュオックス軟膏
[効能・効果]
尋常性乾癬
[用法・用量]
通常、1 日 1 回、適量を患部に塗布する。