2016年1月12日火曜日

リルテック錠50mgの粉砕可否

リルテック錠は筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療に使われるお薬です。

筋萎縮性側索硬化症は、身体を動かすための神経系(運動ニューロン)が変性する病気です。
神経の命令が伝わらなくなって筋肉がだんだん縮み、力がなくなります。


そのため、錠剤を飲み込む力も弱くなります。


粉砕を提案するところなのですが、リルテック錠は粉砕しても問題ないのでしょうか?



リルテック錠はフィルムコート錠です。


フィルムコートされているのには理由が2つあります。


1つは
光により徐々に分解するためです。

遮光するために、製剤は白色PTPが施されています。


2つ目は
局所麻酔作用があり、口のしびれや苦味がでてくるためです。



粉砕することで、フィルムコートが剥がれてしまいます。
粉砕するのであれば、遮光保存が絶対条件です。

また、患者さんにも苦味やしびれがあることを予め伝えておかなくてはなりません。




ちなみに、室温遮光下で5週間含量低下は見られなかったというデータが有ります。