2015年12月12日土曜日

新型ノロウイルスに検査キットは反応するのか

病院でノロウイルスの診断をするためには、「ノロウイルス抗原検査」が行われます。




「ノロウイルス抗原検査」は、ふん便中のノロウイルスを検査キットで検出するもので、3歳未満、65歳以上の方等を対象に健康保険が適用されています。

医療機関で、医師が医学的に必要と認めた場合に行われ、診断の補助に用いられます。




ノロウイルスは最近、GⅡ.P17-GⅡ.17(GⅡ.17型変異株)という新型が流行しています。


新規遺伝子型ノロウイルスGII.P17-GII.17の流行(国立感染症研究所)
http://www.nih.go.jp/niid/ja/norovirus-m/norovirus-iasrs/5903-pr4273.html



この新型ウイルスは検査キットでの反応性が低いという報告があります。




十分なウイルス量があるにもかかわらず陰性となる場合があり、使用に際しては注意が必要と報告されています。

http://www.eurosurveillance.org/images/dynamic/EE/V20N28/USHIJIMA-tab.png


新型ノロウイルス対応検査キットが登場


検査キットのメーカーも努力されています。

ノロウイルスGⅡ.17型に対する反応性を改良した変更品が登場しています。


クイックナビーノロ2(デンカ生研)
http://denka-seiken.jp/jp/content/files/pdf/products/quick-navi_noro2_info_201511-1.pdf


変更品の検出感度は 4.3×10の8乗コピ-/g 便となり、現行品の検出感度 6.9×10の9乗コピー/g 便に比べ GⅡ.P17-GⅡ.17 型に対する感度上昇が確認された。