週 1 回投与が可能な薬剤として開発されました。
2015年8月時点では、マリゼブ錠は日本でのみの承認で海外では承認されていません。
また日本においてはトレラグリプチンコハク酸塩(ザファテック錠)が週 1回投与製剤として既に承認されています。
作用時間の長さの秘密
オマグリプチンは肝代謝を受けません。
また、体内の組織分布が広いため低濃度で作用します。
オマグリプチンは腎排泄型の薬剤です。
オマグリプチンは腎尿細管で再吸収され、リサイクルされるので効果が長続きするのです。
日本人健康成人男性に、マリゼブ錠5~100mg を単回経口投与し、血漿中 DPP-4 阻害率を検討したところ、25mg 以上の用量で、投与 168 時間後の DPP-4 活性をベースラインから 80%以上阻害したことでDPP-4 阻害効果の持続性が示されました。
また、25mg 単回投与 168 時間後の血漿中 DPP-4 活性阻害率は 86.0%もありました。
マリゼブ錠を飲み忘れたら
飲み忘れを防ぐために、決められた曜日に服用するようにします。
万が一飲み忘れてしまっても、DPP-4 活性阻害率は高めに推移しているので気づいた時点で服用すれば問題ありません。
その後は、決められた曜日に飲み直せば大丈夫です。
但し、同じ日に2錠飲むことはしないようにしましょう。
マリゼブ錠を間違えて2日連続で飲んでしまった
(例:毎週月曜日に飲む予定のものを、月曜と火曜続けて飲んでしまった)
心配はいりません。
次の曜日に飲む予定だったものを1回飛ばしてください。
(次の月曜日は飲まず、再来週の月曜日から再開します)
治験の段階でも誤って連日投与されてしまった例はあり、その場合においても過量投与に関連すると考えられる低血糖症及び副作用の発現は認められませんでした。
また他の臨床試験において、臨床用量を超える高用量投与時において、安全性及び忍容性が確認されています。
また、予定の曜日よりも早く飲んでしまった場合も上と同じです。
透析患者さんにも使えます
腎排泄型の薬物なのですが、に重度腎機能障害がある患者さん、血液透析又は腹膜透析を要する末期腎不全患者さんには適切な用量調節を行うことで使用することができます。
オマリグリプチンは血液透析により除去されにくい薬物です。
オマリグリプチン 3mg 投与 2時間後に血液透析した際の平均透析液中回収量(0.433mg)は、血液透析直後にオマリグリプチン 3mg を投与し、投与 72 時間後に血液透析した際の値(0.153mg)と比べ、わずかに増加した程度でした。
末期腎不全被験者の血漿及び透析液に基づいた透析クリアランスは類似しており、平均値は約 84~106mL/min でした。
このため、末期腎不全患者に対して、オマリグリプチンは血液透析との時間関係は問わず投与可能となっています。
マリゼブ錠12.5mg
マリゼブ錠25mg
[効能・効果]
2 型糖尿病
[用法・用量]
通常、成人にはオマリグリプチンとして 25 mg を 1 週間に 1 回経口投与する。