妊娠や出産・授乳期であっても絶対に薬を飲んではいけないことはありません。
頭痛時の適切な対処法を知り、頭痛時の不安を取り除くことがとても大切です。
妊娠や出産・授乳期は、催奇形性や赤ちゃんへの薬が移行する可能性を考えて、できるだけ薬を薬に頼らない治療を選択することが望ましいとされますが、頭痛の発作がひどく治療が必要な場合には薬を使います。
頭痛がとてもひどい場合には、まずアセトアミノフェンが勧められます。
妊娠期間中のトリプタン系薬剤使用の安全性は確立されていません。
ただし、妊娠初期にトリプタン系薬剤を使用しての胎児奇形発生率の増加は報告されていません。
片頭痛患者さんが妊娠した場合、妊娠中は片頭痛の発作は減るので、予防薬を必要とされる患者さんは極めてめずらしいです。
授乳婦がトリプタン系薬剤を使用した場合には、スマトリプタンは使用後12時間、その他のトリプタン系薬剤は24時間経過した後に授乳するのがよいとされています。
とはいえ、薬を飲むと授乳を中止せざるを得なくなりますね。
では、薬を使わない方法にはどのようなものがあるかというと。
リラクゼーション、バイオフィードバック、鍼治療、アロマテラピーがあります。
妊娠中の生活は、できるだけストレスをためないようにして、寝不足や寝過ぎや空腹、眩しい光や騒音を避け、刺激を受けないようにしましょう。
洋服は、発作を誘発するようなきつい服装にせず、ゆったりくつろげる服を選びましょう。
ストレス発散方法を見つけ、いつでも相談できる人を探しておくようにしましょう。
片頭痛発作が起きた時には、明るすぎない場所で安静になります。
次に、こめかみを冷やします。
家族には家事や育児を手伝ってもらうようにするとストレス軽減になります。