2015年6月19日金曜日

ラミクタールの粉砕可否


訪問先の施設の方から、「患者さんがラミクタールの錠剤を吐き出して飛ばして遊ぶので困る」なんとかならないかと、言われました。






潰して、粉砕できれば吐き出して遊ぶこともできないな、と思いまして粉砕可能かどうか調べてみました。






インタビューフォームを見ましたが、粉砕時の安定性データの記載は見当たりませんでした。








そこで、メーカーへ粉砕可能かどうか伺ったところ


粉砕した状態の安定性データがないので、推奨しません」とのご回答を頂きました。










ラミクタールはチュアブル・ディスパーシブル錠という剤形をしています。






チュアブル=噛み砕ける

ディスパーシブル=懸濁できる










つまり、①水とともに服用、②咀嚼して服用、③水に懸濁して服用と状況に合わせて服用方法が選択できる薬なのです。









以上から、チュアブル錠として作られているということで、砕くことで吸収が変わることがないと推測できます。






粉砕後の安定性ですが、成分であるラモトリギンは20℃/92%RHで7日間保存した時の吸湿量は 0.025%とわずかであったことから、吸湿性はないと判断できます。






ラミクタール インタビューフォーム
https://www.healthgsk.jp/content/dam/HCP%20Japan/ja/documents/products-basic-info/lamictal/lamictal-if.pdf


錠剤・カプセル剤粉砕ハンドブック

じほう
売り上げランキング: 9,038