アルギニンを2週間経口投与した臨床試験では創傷治癒と免疫応答の改善が示されました。
Kirk SJ, Hurson M, Regan MC et al. Argunine stimulates wound healing and immune function in elderly human beings. Surgery 114: 155-160, 1993
創傷部位に挿入したカテーテルにおけるヒドロキシプロリン集積と総タンパク含有量が著明に
増加し、マイトゲン刺激同種異型刺激に対する末梢血リンパ球の反応が大きく、インスリン様成長因子-1の濃度が著明に上昇しました。
創傷部位に挿入したカテーテルにおけるヒドロキシプロリン集積と総タンパク含有量が著明に
増加し、マイトゲン刺激同種異型刺激に対する末梢血リンパ球の反応が大きく、インスリン様成長因子-1の濃度が著明に上昇しました。
アルギニンの創傷治癒と免疫応答の改善は以下の2つの作用が関わっていると考えられています。
アルギニンの成長ホルモン分泌促進作用
アルギニンは視床下部-下垂体系に作用して成長ホルモンやインスリン様成長因子-1などの分泌を刺激します。
成長ホルモンには、タンパク合成促進作用や筋細胞へのアミノ酸の取り込みを促進する作用があるといわれています。
アルギニンのプロリン、ポリアミン合成
アルギニンはアルギナーゼの作用により、オルニチンへ変換される。
オルニチンは、コラーゲンの合成に必要なプロリンへ変換され創傷治癒に働く。
また、オルニチンは細胞の成長因子であるポリアミンへ変換され、組織の形成や分裂に関わる。
アルギニン
|
|←アルギナーゼ
↓
オルニチン→ポリアミン(細胞の成長因子)
↓
プロリン
↓
コラーゲン合成、創傷治癒
Rodwell VW. Chapter 30, Conversion of amino acids to specialized products. In Harper`s Illustrated Biochemistry 27th Edition. Edited by Murray RK. Granner DK. Rodwell VW. LANGE medical books/McGraw-Hill. NY.USA, 2006, p270-280
Robert K. Murry Peter A. Mayes Daryl K. Granner Victor W. Rodwell
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