既存のPPIは、胃酸により効果がなくなってしまうので腸で薬が溶けるようにコーティングがされています。そのため、粉砕することはできません。
では、タケキャブ錠(ボノプラザン)はどうでしょうか。
タケキャブ錠は、胃酸に安定であるとされているので、粉砕するすることができます。
しかし注意が必要です。
実は、タケキャブの成分であるボノプラザンは光に対して不安定なのです。
光に当たると成分が分解され類縁物質が増加します。
そのため、製剤には光を避けるためのフィルムコーティングが施されています。
粉砕すると、光避けのフェルムを剥がしてしまうことになります。
14日程度であれば、類縁物質の増加に関しては影響がないだろう(メーカー談)とのことですが、粉砕する場合には、空の茶筒に入れるなど光を避けて保管状況に十分注意する必要があります。
もちろん、半分に割る際も、分割面はコーティングされていないので、同様の注意が必要です。
タケキャブ インタビューフォーム(武田薬品)