入れ歯安定剤、正式には義歯床安定用糊剤といいます。
入れ歯(義歯)を安定させるために使われるものです。
入れ歯安定剤は、医薬品医療機器等法上の「管理医療機器」に該当します。
多くがチューブに入った状態で売られ、その形状から医薬品と間違われやすいですが、医療機器なのです。
管理医療機器なので、販売には「管理医療機器販売業の届出」が必要です。
入れ歯安定剤の分類
入れ歯安定剤は主に粘着型と密着型の2つに分けることができます。
さらに粘着型は粉末、シート、クリームタイプに分けられます。
粉末やシートタイプは、入れ歯と歯茎の隙間が小さい時に有効です。
安定剤そのものの厚みが薄いので入れ歯のかみ合わせなどへの影響は少なく、簡便に利用することができます。
粉末タイプは、入れ歯の粘膜接触面に均一にふりかけ、粉末が唾液に接触することで粘着性を発揮します。
粉末タイプ(粘着型)
粉末タイプは、入れ歯の粘膜接触面に均一にふりかけ、粉末が唾液に接触することで粘着性を発揮します。
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シートタイプ(粘着型)
シートタイプは水分に触れると粘着性を示します。
粉末のように散らばらず扱いやすいのですが、形状が限定されてしまいます。
上歯用と下歯用シートが別売りされています。
タッチコレクトⅡ
塩野義製薬 (2007-03-05)
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カットされたテープ状のものを貼付します。
クリームタイプ(粘着型)
クリームタイプは、入れ歯の粘膜接触面に数ヶ所塗って噛みしめると、簡単に拡がり、水分を吸収して粘着性を発揮します。
粉末タイプより粘着効果が持続します。
粉末タイプより粘着効果が持続します。
入れ歯に付着した安定剤は比較的取りやすいです。
しかし、歯茎についた安定剤はなかなか完全に取りづらく、ベタつきが残ることがあります。
食べかすなどが着いたままだと口腔内が不衛生になりやすいです。
グラクソ・スミスクライン (2008-10-20)
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粉末、シート、クリームなどの粘着型は唾液により徐々に溶け、清掃時には簡単に流れてしまいます。使用期間は長くても1日程度で、徐々に溶けていくので食事中の味への影響が気になる人もいます。
クッションタイプ(密着型)
クッションタイプの密着型は、ガムのような樹脂を伸ばしていればと隙間を安定させます。素材そのもの弾力性と厚みがあります。そのため、入れ歯による部分的な痛みの発生も緩和してくれる効果も期待できます。
義歯床が金属のものには使用できません。
手や粘膜にはベタつきもなく取り扱いも簡単で、唾液に溶け出ることがないので使用後の水洗いも可能で長時間使用できます。
細菌汚染の原因になりやすいことと時間の経過で固く取れにくくなってしまいます。
添付文書(製品により異なる)には、2~5日の連続使用に留めるとされています。
粘着型に比べると、上手に伸ばして固定するにテクニックが必要で、慣れないうちは全体的に厚塗りになりやすく、厚さが不均一となった場合、部分的に歯茎の炎症や顎の骨への悪影響の可能性があります。
また、時間が経つと入れ歯から剥がれにくい傾向にあり、安定剤が残ったまま使用していくと義歯床の変化や細菌汚染につながります。
最も危険なのは、上下の顎のかみ合わせの関係を安定剤の厚みが変化させる恐れがあることです。
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