バイオ医薬品のジェネリック医薬品
と、考えてもらっていいです。
厳密には違いますが。
バイオ医薬品とは
有効成分がタンパク質由来(成長ホルモン、インスリン、抗体など)、
生物由来の物質(細胞,ウイルス,バクテリアなど)により産生される医薬品です。
これらはアスピリンなどの化学合成の低分子医薬品に比べて分子が大きく、
構造が複雑であり、その特性や性質は一般に製造工程そのものに依存します。
バイオ医薬品は遺伝子組換え技術、細胞融合や細胞培養などの
バイオテクノロジーを用いて作られた医薬品です。
代表的なものには、
- インスリン製剤
- インフリキシマブ(レミケード)
- エポエチンアルファ(エスポー)
- ソマトロピン(ジェノトロピン)
- フィルグラスチム(グラン)
などがあります。
これらは、2001年ごろから特許期限を迎えてきました。
そして、次々と後発医薬品の開発が行われています。
日本におけるバイオ医薬品開発 -アンケート調査に基づく分析(医薬産業政策研究所)
しかし、バイオ医薬品は化学合成の低分子医薬品とはちがって
既存薬との有効成分の同一性を実証することが困難なのです。
そこで、
後発医薬品の承認申請における新たな区分として「バイオ後続品」が追加されました。
バイオ後続品とは以下のように定義され、
新有効成分含有医薬品や後発医薬品とは区分して取り扱われています。
新有効成分含有医薬品や後発医薬品とは区分して取り扱われています。
「国内で既に新有効成分含有医薬品として承認されたバイオテクノロジー応用医薬品(先行バイオ医薬品)と同等/同質の品質、安全性、有効性を有する医薬品として、異なる製造販売業者により開発される医薬品」
これらのバイオ後続品の開発にあたっては、
品質特性評価データに加えて、
非臨床試験及び臨床試験データも含め、
同等/同質であることを示す必要があるとされています。
バイオ後続品に関する同等性/同質性評価の目標は、
先行バイオ医薬品と品質特性が全く同一であるということを意味するものでないのです。
品質特性において非常に似ている、かつ、
何かちがいがあったとしても、最終製品の安全性や有効性に
有害な影響を及ぼさないことを示されればいいのです。
さらに、安全性に関わる製造販売後調査も重要とされています。
製造販売後調査期間においては、有害事象のトレーサビリティーを確保することが重要です。
先行バイオ医薬品や同種・同効医薬品とバイオ後続品を、
一連の治療期間内に切替えたりすることは
基本的に避ける必要があります。
分子量
バイオシミラー
大きい
ジェネリック医薬品
小さい
開発要件
バイオシミラー
- 独自のセルライン・セルバンクを研究開発
- 品質特性(有効成分・不純物等)の同等性/同質性の比較
- 非臨床試験で薬理作用の比較及び安全性を確認
- 臨床試験で同等性/同質性の比較及び安全性の確認
- 製造販売後調査(免疫原性の問題等に留意する)
ジェネリック医薬品
- 生物学的同等性試験(静脈内投与は免除)
バイオ後続品に係る一般的名称及び販売名の取扱いについて
バイオ後続品の一般的名称及び販売名は、
バイオ後続品であることを明示するため、先行バイオ医薬品及び
その他のバイオ後続品の名称とは容易に区別できるものとされています。
一般的名称:●●●●●●(遺伝子組換え)[□□□□□□後続 1]
販売名:□□□□□□ BS 注射液 含量 会社名
例:レミケード後続品
一般的名称:インフリキシマブ(遺伝子組換え)[インフリキシマブ後続 1]
販売名:インフリキシマブBS 点滴静注用 100mg「NK」
日本で承認されたバイオ医薬品( 国立医薬品食品衛生研究所 生物薬品部 )
日本で承認された組換え医薬品・細胞培養医薬品の一覧が掲載されています。
分類欄等に後続品の記載もあります。