4種混合ワクチンとは、ジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオを予防するためのワクチンです。
4種類のウイルスまたは毒素が混合されています。
日本では2014年時点で、3製品が承認されています。
- スクエアキッズ(ジャパンワクチン)
- テトラビック(阪大微生物病研究会)
- クアトロバック(化学及血清療法研究所)
この3つのワクチンの大きな違いは、ポリオウイルスの株が違うことです。
スクエアキッズに含まれるポリオワクチンは野生株由来ソークワクチンと呼ばれるものです。
テトラビックとクアトロバックに含まれるポリオワクチンはセービン株と呼ばれるものです。
野生株由来ソークワクチンとセービン株
ソークワクチンは病原性を持つ野生のポリオワクチンを大量に培養したものを
殺して不活化させたウイルスです。
1955年にアメリカで使用され、全世界に拡がっています。60年近い使用実績があります。
一方、セービン株は、病原性を持つ野生株の毒性を弱め、それを大量に培養します。
これは2012年まで接種されていた経口ポリオワクチンです。
これをさらに、不活化させたものが、テトラビックやクアトロバックに含まれる
セービン株由来のワクチンです。
これは、日本で開発されたもので、まだ使用経験が浅いものです。
世界的にはソークワクチンがスタンダードです。
包装が違う
スクエアキッズはシリンジに0.5mL薬液が充填されたものが1本入っています。
針はついていません。別で購入する必要があります。
テトラビックはシリンジに0.5mL薬液が充填されたものが1本入っています。
針は26G、5/8inchのものがシリンジにセットされた状態で付いています。
クアトロバックはシリンジに0.5mL薬液が充填されたものが2本入っています。
針は27G、1/2inchのものが付いています。シリンジにはセットされていません。
【2015年10月追記】(11月訂正)
スクエアキッズの発売日は2015年12月9日です。
https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/52390/Default.aspx
【2015年11月追記】
クアトロバックが品薄、欠品しているようです。
クアトロバック皮下注シリンジ 弊社在庫欠品のお詫び(化血研)
http://www.kaketsuken.or.jp/images/stories/Release_med_V1510_2.pdf代替品はテトラビックです。
四種混合ワクチンは合計4回接種しますが、クアトロバックで接種していたものを、スケジュールの途中でテトラビックへ変更してもよいのでしょうか。
答えは、問題ありません。
上記にあるように、クアトロバックとテトラビックは製造方法、中身は同じものです。
引っ越しなどで、かかりつけの小児科が変わる場合など使用するワクチンを変更する例はよくあることです。