セイヨウオトギリソウ(ST.John's Wort:セントジョーンズワート)の安全性や有効性はこれまで多くの研究で検証されています。
日本では、セントジョーンズワートはサプリメントや健康食品として販売されています。
そのため、効能効果としての表示は法律で禁止されています。
セントジョーンズワート含有食品として販売されているものの多くはセントジョーンズワート抽出物のhypericin(ヒペリシン)を0.3%になるように調整されています。
また、同抽出物hyperiforin(ヒペリフォリン)を2~5%になるように調整されたものもあります。
成分の含有量や価格はメーカーにより異なるので安全性、有効性、経済性を考慮して適切な商品を用いる必要があります。
セントジョーンズワートには飲み合わせが良くない薬があります。
共通するはたらきをもつ医薬品との併用によるセロトニン作用の増強や薬物代謝酵素やP糖蛋白の活性誘導作用を介したさまざまな相互作用が報告されています。
医薬品の添付文書にセントジョーンズワートとの相互作用が記載されるものを以下に示しています。
注意してください。
抗てんかん剤
- カルバマゼピン
- トピラマート
- フェニトイン
- フェノバルビタールナトリウム
- ホスフェニトインナトリウム
精神神経用剤
- アミトリプチリン
- エスシタロプラム
- セルトラリン
- デュロキセチン
- パロキセチン
- フルボキサミン
- ミルタザピン
強心剤
- アミノフィリン
- ジゴキシン
- デスラノシド
- メチルジゴキシン
不整脈用剤
- アミオダロン
- キニジン
- ジソピラミド
- プロパフェノン
- リドカイン
利尿剤
- トルバプタン
血圧降下剤
- エプレレノン
- フェロジピン
- フェロジピン
偏頭痛治療薬
- エレトリプタン
その他の循環器官用薬
- ボセンタン
- リオシグアト
気管支拡張剤
- テオフィリン
消化性潰瘍用剤
- エソメプラゾール
- オメプラゾール
ホルモン剤
- エチニルエストラジオール
- エストラジオール
- エストラジオール・酢酸ノルエチステロン
- ドロスピレノン・エチニルエストラジオール
- ノルエチステロン・エチニルエストラジオール
- ノルゲストレル・エチニルエストラジオール
避妊剤
- デソゲストレル・エチニルエストラジオール
- ノルエチステロン・エチニルエストラジオール
- レボノルゲストレル
- レボノルゲストレル・エチニルエストラジオール
過活動膀胱治療剤
- フェソテロジン
血液凝固阻止剤
- アピキサバン
- ダビガトランエテキシラート
- リバーロキサバン
- ワルファリンカリウム
免疫抑制剤
- エベロリムス
- シクロスポリン
- タクロリムス
- トファシチニブ
抗悪性腫瘍剤
- イリノテカン
- アキシチニブ
- アファチニブ
- イマチニブ
- エベロリムス
- エルロチニブ
- ゲフィチニブ
- シロリムス
- スニチニブ
- ソラフェニブ
- ダサチニブ
- タミバロテン
- テムシロリムス
- ニロチニブ
- ボスチニブ
- ラパチニブ
- ルキソリチニブ
深在性真菌症治療剤
- ボリコナゾール
抗ウイルス剤
- アスナプレビル
- アタザナビル
- インジナビル
- エトラビリン
- エファビレンツ
- エルビテグラビル/コビシスタット/エムトリシタビン/テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩配合錠
- サキナビル
- シメプレビル
- ダクラタスビル
- ダルナビル
- テラプレビル
- ドルテグラビル
- ネビラピン
- ネルフィナビル
- バニプレビル
- ホスアンプレナビル
- マラビロク
- リトナビル
- リルピビリン
- リルピビリン/テノホビル/エムトリシタビン
- ロピナビル・リトナビル
光線力学診断用剤
- アミノレブ
癌疼痛治療剤
- メサドン