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2014年9月9日火曜日

トルペリゾン塩酸塩(ムスカルム)は効果よりリスクが上回る






トルペリゾンは筋肉の緊張をとる薬として使用されています。

日本では肩こりをはじめ
腰痛症や背痛症の治療など
比較的軽症な症例にも多く処方されています。


しかし、
2012年6月欧州医薬品庁EMAは
効果よりリスクが上回るとして、
トルペリゾン使用について制限をする通知を出しました。

欧州では
脳卒中後の痙直の治療のみに認められる薬となっています。



可能であれば、日本においても
脳卒中後の痙直の治療以外にトルペリゾンを
使用されているのであれば、
中止したほうが良いでしょう。


現在、服用されている患者さんは
治療中に過敏反応が発現する可能性があることを
十分に理解しておくべきです。


患者さんは潮紅、発疹、ひどい痒み(盛り上がったしこりを伴う)や
喘鳴、呼吸困難、嚥下困難、心拍数増加、低血圧、
急速な血圧低下のような症状がみられた場合
トルペリゾンの使用を中止して担当医に相談しましょう。





医薬品安全性情報 Vol.10 No.16(2012/08/02)







【2014.10追記】
ムスカルムは2014年9月販売中止となりました。

抗痙縮剤 「ムスカルム®錠 50mg・100mg、ムスカルム®顆粒 100mg/g」 販売中止のご案内
https://mink.nipponkayaku.co.jp/product/di/ot_file/o083.pdf

※2015 年 4 月 1 日以降は保険請求が出来ません。

中止理由は、上記のEMAの通知によるものらしいです。


ミオナールやテルネリンが代替薬になります。