ヘルパンギーナ(herpangina)は別名、水疱性口峡炎といいます。夏かぜの特殊型です。コクサッキーウイルスA群ウイルスというエンテロウイルスにより起こります。
初夏から秋にかけて多いです。潜伏期間は2~4日、乳幼児に多く見られます。症状は、38~40℃の高熱、喉が痛くなり食欲も落ちます。食事が摂れないほど喉が痛くなることもあります。全身倦怠感、吐き気、手足が痛くなったりもします。
喉は赤くなり、唇やくちのまわりに1~5mm大の水疱が出てくることもあります。熱は1~4日間続くことがあります。
これら症状は1週間以内に良くなります。
〇予防のポイントは、
(1)最も大切なのは「手洗い」です。
特に排便後、また調理や食事の前には石けんと流水で十分に手を洗いましょう。
(2)保育所などで便を処理する時は、使い捨て手袋、マスク、エプロンを着用し、処理後は石けんと流水で十分に手を洗いましょう。
(3)洗濯物は日光で乾かしましょう。
治療の原則
原因がウイルスなので、抗生物質は効きません。
特異的な抗ウイルス療法もありません。
対症療法が基本です。
特異的な抗ウイルス療法もありません。
対症療法が基本です。
<家庭で行う対症療法>
熱に対しては、氷枕や、脇の下に氷を当てるなどして冷やします。
体温を上げることで、身体はウイルスと戦っていますので、無理に下げる必要はありませんが、しんどいようならば市販の解熱剤を用いて様子を見ます。
体温を上げることで、身体はウイルスと戦っていますので、無理に下げる必要はありませんが、しんどいようならば市販の解熱剤を用いて様子を見ます。
夏に起こりやすく、脱水には十分注意が必要です。
水を欲しがらなくても、定期的に飲ませるようにしましょう。
その際には、ただの水ではなく病者用の経口補水液(OS-1)を飲ませるようにしましょう。
水を欲しがらなくても、定期的に飲ませるようにしましょう。
その際には、ただの水ではなく病者用の経口補水液(OS-1)を飲ませるようにしましょう。
症状のある間は安静にさせます。入浴も症状が消失するまで中止します。
食事は、消化のよい物を選び、発熱下痢等がある場合には上に書いてあるように水分を多く摂らせます。
口内炎などの炎症がある場合には出来る限り刺激性のあるものは避けましょう。
口内炎などの炎症がある場合には出来る限り刺激性のあるものは避けましょう。
<医療機関での対症療法>
解熱剤:
高熱に対しては、解熱剤で対応します。
乳児にはポンタールシロップ3~6mLを1日量として3回に分けて内服します。
用時では小児用バファリンまたは、アセトアミノフェンを投与します。
また、氷嚢、氷枕を用い、水分を多めに摂らせます。
高熱に対しては、解熱剤で対応します。
乳児にはポンタールシロップ3~6mLを1日量として3回に分けて内服します。
用時では小児用バファリンまたは、アセトアミノフェンを投与します。
また、氷嚢、氷枕を用い、水分を多めに摂らせます。
鎮痛剤、鎮痙剤:不眠や興奮あるいは熱性痙攣の既往がある場合にはフェノバールエリキシルを投与します。
痙攣を既に起こしている場合は10%フェノバールを5mg/kg筋注します。
痙攣を既に起こしている場合は10%フェノバールを5mg/kg筋注します。
輸液:
嘔吐、高熱による水分喪失、食欲不振による水分摂取量の低下による脱水がみられるときにはソリタT3あるいはKN3Bを点滴静注します。
嘔吐、高熱による水分喪失、食欲不振による水分摂取量の低下による脱水がみられるときにはソリタT3あるいはKN3Bを点滴静注します。
その他:
口腔粘膜の潰瘍で痛みを訴えるときにはキシロカインゼリーを少量塗布します。
ヘルパンギーナの治療法としては、発熱や食欲不振への対症療法しかなく、特に有効な予防法があるわけではありません。
エンテロウイルスは迅速抗原検出キットはまだ開発されていません。
一般的には流行期や臨床症状による診断で十分なことがほとんどです。
エンテロウイルス感染は多彩な症状を示します。ヘルパンギーナの場合、まれに無菌性髄膜炎や急性心筋炎を合併する場合があります。その点は注意が必要です。
口腔粘膜の潰瘍で痛みを訴えるときにはキシロカインゼリーを少量塗布します。
原因ウイルスの確定まで行う必要はありません。
原因ウイルスの確定が必要なのは、特効薬としての抗ウイルス剤が開発され、 市販されている場合です。ヘルパンギーナの治療法としては、発熱や食欲不振への対症療法しかなく、特に有効な予防法があるわけではありません。
エンテロウイルスは迅速抗原検出キットはまだ開発されていません。
一般的には流行期や臨床症状による診断で十分なことがほとんどです。
エンテロウイルス感染は多彩な症状を示します。ヘルパンギーナの場合、まれに無菌性髄膜炎や急性心筋炎を合併する場合があります。その点は注意が必要です。
○国立感染症研究所感染症疫学センター
○厚生労働省「わかりやすい感染症Q&A」
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