コレステロールは、からだの一部を構成する成分です。
細胞を形作ったり、ホルモンの原料となったりします。
LDLコレステロールは別名、悪玉コレステロールといわれ、
多くなりすぎると動脈硬化を引き起こす一因になるとされています。
多くなりすぎると動脈硬化を引き起こす一因になるとされています。
一方、LDLコレステロールが少なすぎることに関しては、
体に対しどのような影響があるかよくわかっていません。
体に対しどのような影響があるかよくわかっていません。
LDLコレステロールを下げる薬としてスタチンが使用されています。
欧米では、LDLコテステロールは低ければ低いほど良いという考えが強いです。
アトルバスタチンは80mgまで使用されることもあります。
(日本では通常10mgです)
スタチンによるLDLコレステロール低下作用は概ね50%程度です。
TNT試験では72mg/dl、JUPITER試験でも70mg/dlまで低下しました。
John C, et al(2005)Intensive Lipid Lowering with Atorvastatin in Patients with Stable Coronary Disease.N Engl J Med;352(14):1425-35.
Ridker PM, et al(2008)Rosuvastatin to prevent vascular events in men and women with elevated C-reactive protein.N Engl J Med;359(21):2195-207.
LDLコレステロール70mg/dlまで下げるとなにか影響はあるのでしょうか。
実は70mg/dlのLDLコレステロール値は人間が誕生した時の値に近いのです。
要するに、人間に必要なLDLコレステロールはこのくらいということになります。
上記の試験でも目立った有害事象はありませんでした。
一方で脳卒中の二次予防試験のSPARCL試験では
アトルバスタチン80mg投与群で脳出血が多いことから、
LDLコレステロールの低下が脳出血を起こす可能性が指摘されています。
アトルバスタチン80mg投与群で脳出血が多いことから、
LDLコレステロールの低下が脳出血を起こす可能性が指摘されています。
Amarenco P, et al(2006)High-Dose Atorvastatin after Stroke or Transient Ischemic Attack.N Engl J Med;355(6):549-59.
PCSK9というタンパク質に対してモノクローナル抗体を用いて
LDLコレステロールを低下させる治療法も登場してきました。
LAPLACE-2という試験が2014年発表されました。
LDLコレステロールは20mg/dlまで低下していましたが、
目立った有害事象は報告されていませんでした。
これは、12週という限られた期間によるところもあるので、
今後長期の結果が注目されます。
目立った有害事象は報告されていませんでした。
これは、12週という限られた期間によるところもあるので、
今後長期の結果が注目されます。
ACC 2014 Latebreaker: LAPLACE-2: Evolocumab effective in patients on high and moderate-intensity statins
アムジェン社プレスリリース(2014.3.30)
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