インターフェロンを使わずに、内服の抗ウイルス薬のみで治療する方法が2014年の秋に登場予定です。
NS3阻害剤のアスナプレビル(スンベプラカプセル100mg)と
NS5A阻害剤のダクラタスビル(ダクルインザ錠60mg)の2剤併用療法です。
肝炎ウイルスが増殖するためにはNS3やNS5Aというタンパク質が必要です。これらのタンパク質のいずれかをピンポイントに阻害することで増殖を止めることができます。
治療薬の対象となるのは、1型・高ウイルス量のC型慢性肝炎、肝硬変の患者さんで、約9~8割の人に効果が期待できるとされています。従来の治療で効果がなかった患者さんでのも、高い効果が報告されています。
インターフェロンを使用しないので、インターフェロンを使う抗ウイルス療法で問題になっているような副作用がほとんどありません。そのためからだへの負担が軽いのが最大とメリットとされています。臨床試験においても脱落者はほとんどいませんでした。
これまでのインターフェロンを使う治療法では、インターフェロンの副作用のために治療を途中で中止せざるを得ない患者さんがおられました。その多くが高齢者で、肝がんリスクの高い人達です。
決して「夢の薬」ではない経口C型肝炎治療薬
経口抗ウイルス薬での最大の問題は、耐性ウイルスの問題です。既に発見されているウイルスに薬に対して耐性を持つものが存在することが知られています。耐性ウイルスに感染されている患者さんに投与しても、効果が半分程度になるというデータが有ります。
ブリストル・マイヤーズ プレスリリース