ゾルピデム(マイスリー)
特徴
短時間作用型の非ベンゾジアゼピン系睡眠薬。
最大血中濃度到達時間は0.8時間
消失半減期は2.1~2.3時間
5mg錠と10mg錠の2種類があります。
最大量は1日10mg。
就寝前に服用します。
適応
不眠症(統合失調症および躁鬱に伴う不眠症は除く)。
禁忌
重篤な肝障害
重症筋無力症
急性狭隅角緑内障
相互作用
間薬物代謝酵素CYP3A4で主に代謝されます。
副作用
若い人では、一過性前向性健忘やもうろう状態
(服用後の記憶がなくなる、夢遊状態、夜間食行動異常)が
みられることがあります。
高齢者では、ふらつきによる転倒や認知機能障害に
注意が必要です。
作用機序
ゾルピデムは中枢神経系における抑制系神経伝達物質GABA(γ-アミノ酪酸)系の
作用を増強し、細胞の興奮性を低下させます。
作用を増強し、細胞の興奮性を低下させます。
GABA受容体にはGABA-A、GABA-B、GABA-C受容体の三種類があることがわかっています。
ゾルピデムはGABA-A受容体Cl-チャネル複合体のベンゾジアゼピン受容体に
作動薬として作用します。
作動薬として作用します。
Cl-チャネルの開口頻度を増加させます。
Cl-の神経細胞内の流入を促すことにより、
抗不安、抗けいれん、筋弛緩、催眠などの作用を発揮します。
抗不安、抗けいれん、筋弛緩、催眠などの作用を発揮します。
ベンゾジアゼピン受容体にはω1とω2のサブタイプがあります。
催眠作用はω1受容体が関連し、
抗不安作用や筋弛緩作用はω2受容体が関連するとされています。
抗不安作用や筋弛緩作用はω2受容体が関連するとされています。
非ベンゾジアゼピン系睡眠薬のゾルピデムはω1受容体に選択的に作用します。
鎮静、催眠作用を持つ一方で、抗不安作用、筋弛緩作用をきたしにくいのが特徴です。
鎮静、催眠作用を持つ一方で、抗不安作用、筋弛緩作用をきたしにくいのが特徴です。