2014年6月4日水曜日

くすりのトリセツ リスペリドン(リスパダール)






リスペリドンは
セロトニン2A受容体、ドパミンD2受容体に対する親和性が強い薬剤です。

幻覚、妄想などの陽性症状に優れた効果を発揮します。
統合失調症治療薬として最もスタンダードな薬剤です。







禁忌

エピネフリンを投与中の患者さんには投与してはいけません。




飲み合わせ
リスペリドンは肝臓の代謝酵素CYP2D6で代謝されて無効化されます。
そのため、酵素CYP2D6のはたらきを邪魔する薬剤と一緒に飲むと
リスペリドンの効果が強く出すぎてしまうことがあります。

例:パロキセチン(パキシル)など



一方で、酵素CYP2D6のはたらきを活発にする薬剤と一緒に飲むと
リスペリドンの効果が弱くなってしまいます。

例:カルバマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタールなど







注意したい副作用
MARTA系薬剤と比較して副作用は少ないと言われています。
しかし、高用量では錐体外路系の副作用や
高プロラクチン血症が現れることがあります。




薬剤性パーキンソニズム(厚生労働省)
http://www.info.pmda.go.jp/juutoku/file/jfm0611009.pdf