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2014年6月18日水曜日

ヘルシア緑茶が薬の効果を減弱してしまう







S Misaka ,et. al.(2014)Green tea ingestion greatly reduces plasma concentrations of nadolol in healthy subjects.Clinical Pharmacology & Therapeutics.95;432-438.


ヘルシア緑茶を1日700mL、2週間飲んだ後、
15日目の朝に降圧薬ナドロールを緑茶で服用した群と
水で服用した群で比較しています。


緑茶服用群ではCmaxが85.3%、AUCが85.0%減少しました。


また、緑茶服用群では水服用群に比べて、薬の効果も減弱していました。



なぜ、このようなことが起きるのでしょうか。

ナドロールはOATP(organic anion-transporting polypeptide)1A2の基質であることが
知られています。
また、緑茶はOATP1A2を介した輸送を阻害することが確認されています。

Roth M(2011)Interactions of green tea catechins with organic anion-transporting polypeptides.Drug Metab Dispos. ;39(5):920-6. 



つまり、緑茶との併用によってナドロールの血中濃度が減少する理由として、
腸におけるOATP1A2における取り込み阻害が考えられます。


ナドロールの他にも同様にOATP1A2によって消化管から取り込まれるものに
アリスキレンやミラべクロンが知られています。


これら薬剤を服用中の方は、緑茶の多量摂取や
カテキンを含む健康食品の摂取を避けたほうが良いでしょう。