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2014年6月22日日曜日

オーソライズド・ジェネリック(Authorized Generic:AG)とは



オーソライズド・ジェネリック 薬局薬剤師の2割が積極採用 GEと同額なら7割以上 薬剤師調査(ミクス)
https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/48121/Default.asp
先発品と原薬、添加物、製造方法が全く同じジェネリックであるオーソライズド・ジェネリック(以下、AG)の採用意向調査結果をまとめ、保険薬局勤務の薬剤師の2割がAGを積極的に選びたいと考えていることがわかった。



オーソライズド・ジェネリック(Authorized Generic:AG)とは、



オーソライズド・ジェネリックの定義は明確にされていませんが、一般的には、有効成分のみならず、原薬、添加物、製法等が先発医薬品と同一の後発医薬品とされています。

オーソライズド・ジェネリックは特許期間中に先発医薬品メーカーの販売許可を受けて、つまりオーソライズされたものです。このオーソライズ契約の内容にはいくつかのパターンがあります。
1つ目は、自社の後発医薬品子会社が販売するパターン。これは先発品とラインが同じで名称のみ異なります。
2つ目は他の後発医薬品企業が販売するパターン。こちらは先発品と原薬、添加物、製法は同じですが製造所が異なります
3つ目は異なる原薬を用いて同じ製法で製造する場合です。
2つ目と3つ目は、生物学的同等性試験が必要です。

オーソライズド・ジェネリックは他社に先駆けて後発医薬品を発売し、シェアを押さえることが目的にあるとされています。
後発医薬品の発売直後に先発医薬品から後発医薬品に一気に切り替わるアメリカでとられてきた戦略です。
アメリカでは、後発医薬品を最初に承認申請したことが認められたメーカーが、その後発医薬品を180日間独占販売することができます。
その間、他の後発医薬品がなく高い価格で販売できるため、独占販売期間を持つ後発医薬品を販売することは大きな戦略となるのです。

平成19年度欧米流通実態調査について欧米調査(米国班)概要報告書(2007年)(厚生労働省)
医療関連用語集 おたすけハンドブック App(ユート・ブレーン)

日本では、これまで後発医薬品が参入しても先発医薬品の売り上げが急激に低下せず、長期収載品として販売を続けた方が経営的なメリットが大きかったため、これまでAGが登場することはありませんでした。

しかし2013年6月、日本初のAGが登場しました。
フェキソフェナジン塩酸塩錠30mg「SANIK」、同錠60mg「SANIK」です。
これは、日本でも、後発医薬品に切り替わるスピードが早まっていることが背景にあると考えられます。

さらに今後は、2014年度薬価制度改革に盛り込まれた長期収載品の薬価を特例的に引き下げる新ルールの影響等で多くのオーソライズド・ジェネリックが市場に登場する可能性があると考えられています。