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2014年2月2日日曜日

中学生からピロリ除菌



若い時からピロリ菌を除菌しておくことで胃がんを防ごうという考え方があるようです。

中学生対象のピロリ菌検査無料化8月から真庭市、全国初(山陽新聞)

効果的な除菌年齢はあるのでしょうか。

ピロリ菌を胃の中で長い間飼いならしておくことが胃癌発症のリスクになっていることはよく知られています。したがって、ピロリ菌を除菌する年齢は若ければ若いほどよいということになります。除菌を30歳代までに行えば、大きな胃癌予防効果が期待できると考えられています。

Genta RM.(1995) Helicobacter pylori as a protomer of intestinal metaplasia and gastric cancer: an alluring hypothesis in search of evidence. Eur J Gastroenterol Hepatol. 7:25-30.

Lee YC,et al.(2013)The benefit of mass eradication of Helicobacter pylori infection: a community-based study of gastric cancer prevention. Gut.; 62(5): 676-682. 


40歳~50歳台の胃はすでに胃炎が進行している人もおられます。そのような胃でも除菌がある一定の効果が期待できるとされています。しかし、具体的に何歳で除菌すればどの程度癌になりにくくなるかというデータは得られていません。

若いうちに除菌するほうがいいというならば、未成年のうちに除菌するのが最も効果的でしょう。しかし、ピロリ除菌に用いる薬剤の添付文書には未成年に対する効能効果の記載はありません。したがいまして未成年者が除菌を受ける際には医療保険の適応にはならず自費で行わなければなりません。また、保護者の同意も必要になってくるでしょう。