2014年4月8日火曜日

変わってきたC型肝炎治療

C型肝炎は、C型肝炎ウイルスに感染することが原因となって、肝臓に炎症が起こる病気です。C型肝炎ウイルスは血液を介して感染します。輸血や血液製剤、注射器の使い回しなどから感染が起きていました。

C型肝炎ウイルスが発見されたのは1989年です。その後、医療現場における感染経路に対する予防策が講じられるようになり、現在では医療現場での新規感染はほとんどなくなっています。

しかし、かつて感染して気づいていない人が数多くいると考えられています。


C型肝炎ウイルスに感染すると、7割の人は慢性化します。自覚症状はほとんどありません。放っておくとゆっくりと病気が進行していき肝臓が線維化し、肝硬変や肝がんを引き起こします。日本の肝がんの最大の原因がC型肝炎です。


治療は、肝がんの予防を目的に行われます。中心となるのがC型肝炎ウイルスの排除を目指す治療です。

治療薬の歴史

1992年にインターフェロン治療薬が承認されました。このときはまだ、ウイルスの排除率は5~10%程度でした。その後、抗ウイルス薬のリバビリンとの併用ができるようになり、改良型のペグインターフェロンの登場により約50%のウイルス排除率となりました。さらには2011年にはペグインターフェロン・リバビリンに抗ウイルス薬のプロテアーゼ阻害薬を加えた3剤併用療法が始まり、2013年末には第二世代プロテアーゼ阻害薬のシメプレビルが登場しウイルス排除率は90%近くまで向上していきました。

独立行政法人 国立国際医療研究センター 肝炎情報センター
http://www.kanen.ncgm.go.jp/forpatient_hcv.html

C型肝炎の正しい知識