インターフェロンは、もともと体の中にも存在しています。
ウイルスに感染した時などに体内で作られる、ウイルスを退治するためのタンパク質です。
薬として治療に使われるインターフェロンは人工的に作ったものです。
体に備わっている免疫の仕組みを介してウイルスを排除する作用があります。
インターフェロン製剤の登場によりC型肝炎は治る病気に変わりましたが、この薬だけでウイルスを排除できる人は限られています。
インターフェロン製剤の副作用
カゼをひいたとき、熱や頭痛、だるさが出ます。実はこれは体の中のインターフェロンが引き起こしています。C型肝炎治療に使うインターフェロン製剤でも、多くの人にインフルエンザになった時のような症状が起こります。特に治療初期にみられます。また、かゆみ、発疹などの皮膚症状や貧血、うつ症状、脱毛が起こることもあります。
この副作用のため、治療を中止してしまう患者さんも少なくありません。
インターフェロン製剤の種類と使い分け
インターフェロン製剤は注射薬です。α型とβ型に分けられます。α型には改良型のペグインターフェロンが存在します。
インターフェロン製剤は少なくとも週3回の注射が必要です。一方、ペグインターフェロンは作用時間を長く改良したため週1回投与ですみます。そのため、現在の主流はペグインターフェロンです。しかし、α型のインターフェロンでは副作用のうつ症状が現れやすいことから、もともとうつ病の人に対してはβ型が勧められています。
自己注射が可能なインターフェロン製剤もあり、指導を受けてつかえるようになれば、通院の負担を軽減することができます。