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2014年4月13日日曜日

鳥インフルエンザが発生した時に確認すること



(1)鳥インフルエンザとはどんな病気ですか?
(2)高病原性鳥インフルエンザウイルスとは何ですか?
(3)ヒトにも感染するのですか?
(4)どのような場合にヒトに感染しますか?
(5)ヒトに感染するとどのような症状がでますか?
(6)感染の予防法はありますか?
(7)ヒトのインフルエンザワクチンは鳥インフルエンザに対して有効ですか?
(8)発生農場の近くに住んでいるのですが大丈夫ですか?
(9)近くの農場で鳥インフルエンザが発生した場合、自宅などの消毒は必要ですか?
(10) 鳥インフルエンザが発生している国への旅行、あるいは国内で発生した場合の発生地域への旅行は安全でしょうか?
(11) 鳥インフルエンザの流行地域から帰国した際に気をつけることは何ですか?
(12) 鳥インフルエンザの流行地域から帰国後に発熱したのですがどうすればよいですか?
(13)市販されている鶏肉や鶏卵は安全ですか?
(14)発生農場から食品として流通した鶏肉や鶏卵は回収する必要があるのでしょうか?
(15)発生農場近くの農場の鶏肉や鶏卵は流通しますか?
(16)ペットで鳥を飼っています。どんなことに気をつけたらいいですか?
(17)飼っている鳥が高病原性鳥インフルエンザウイルスを持っているか検査できますか?
(18)心配なのでペットの鳥を手放したいのですが、どうしたらいいですか?
(19)隣の家で鳥を飼っていますが、大丈夫ですか?
(20)ペットで鳥を飼っているのですが、大丈夫ですか?
(21)ペットの小鳥の元気がないのですが、鳥インフルエンザでしょうか?
(22)ペットの鳥が死んだのですが、どうしたらいいですか?
(23)庭にハトや野鳥がよく来るのですが、大丈夫ですか?
(24)野鳥が死んでいます。どうしたらいいですか?
(25)道路に生きた鳥が捨てられて(遺棄されて)います。どうしたらいいですか? 


(1)鳥インフルエンザとはどんな病気ですか?

鳥インフルエンザは、インフルエンザウイルスを病原体とする鳥の感染症です。 

人がインフルエンザにかかるように、鳥もインフルエンザにかかります。鳥インフルエンザは、鳥の間でうつるインフルエンザのことで、人の病気ではありません。

(2)高病原性鳥インフルエンザウイルスとは何ですか?

「高病原性」とは、あくまで鳥に対して病原性が高いということを意味していて、決して人に対して病原性が高いということではありません。 

高病原性鳥インフルエンザは、A型インフルエンザウイルスの感染による鳥の病気です。高病原性鳥インフルエンザには強毒型と弱毒型があり、強毒型に感染すると感染した鳥の大半が死亡するなど大きな被害がでます。弱毒型の場合は、無症状あるいは軽い呼吸器症状や産卵率の低下を示す程度です。

(3)ヒトにも感染するのですか? 

鳥インフルエンザウイルスは、通常ヒトに感染しませんが、感染した鳥やその死骸、排泄物の処理をするなど濃厚に接触した場合、きわめて稀に感染する場合があります。

世界的には感染の報告はありますが、日本で今のところ感染した事例はありません。


(4)どのような場合にヒトに感染しますか?

高病原性鳥インフルエンザが鳥からヒトに感染するのは、感染した鳥やその死骸、排泄物の処理をするなど濃厚に接触した場合に限られています。 

また、鳥インフルエンザウイルスがヒトからヒトに感染するのはきわめて稀であり、感染の事例は、患者の介護等のため長時間にわたって患者と濃厚な接触のあった家族の範囲に限られています。

(5)ヒトに感染するとどのような症状がでますか? 

通常のインフルエンザに似た高熱、咳などの症状が出ます。 

鳥インフルエンザウイルスに感染して概ね2日~8日の潜伏期間の後に発病します。まれに重症の肺炎や多臓器不全を伴い重症化して死に至る場合もあります。

(6)感染の予防法はありますか? 

感染した鳥やその死骸、排泄物の処理をするなど濃厚な接触をしなければ感染の危険性はほとんどありません。

鳥インフルエンザが発生している流行地では、不必要な養鶏場の出入りを避け、死んだ鳥や鳥の排泄物にも触れないようにしてください。平常から動物との接触後に手洗いなどに努めることは大切です。

(7)ヒトのインフルエンザワクチンは鳥インフルエンザに対して有効ですか?

現在使用されているヒト用のインフルエンザワクチンは、鳥インフルエンザに対しては効果がありません。 

しかし、ヒトが鳥インフルエンザとヒトのインフルエンザに同時に感染すると、ウイルスが変異して新型のインフルエンザウイルスが生まれるおそれもあります。このため、養鶏場関係者など鶏等と直接接触する人は、ヒトのインフルエンザに感染しないようヒトのインフルエンザ予防接種を受けることをお勧めします。

(8)発生農場の近くに住んでいるのですが大丈夫ですか?

ヒトが鳥インフルエンザに感染するのは、農場で鳥のお世話をするなど鳥と濃厚な接触をした方達のみであり、近くに住んでいるからといって感染することはほとんどありません。 

鳥インフルエンザが発生している流行地では、不必要な養鶏場の出入りを避け、死んだ鳥や鳥の排泄物にも触れないようにしてください。平常から動物との接触後に手洗いなどに努めることは大切です。

(9)近くの農場で鳥インフルエンザが発生した場合、自宅などの消毒は必要ですか?

鳥インフルエンザに感染するのは、農場で鳥のお世話をするなど鳥と濃厚な接触をした方達のみであり、自宅の消毒は必要ありません。 

しかし、お宅に鳥インフルエンザウイルスに感染した人がいる場合は消毒が必要です。インフルエンザは飛沫感染が主ですが、手指を介した接触感染もあります。患者の分泌物が付着した場所や、患者が直接触れた部分(ドアノブ、椅子、机など)は、消毒用エタノールや次亜塩素酸などをしみ込ませたガーゼで拭いて下さい。


(10) 鳥インフルエンザが発生している国への旅行、あるいは国内で発生した場合の発生地域への旅行は安全でしょうか? 

ヒトが鳥インフルエンザに感染するのは鳥に濃厚な接触を行なった際であると考えられており、現段階では鳥インフルエンザの発生を理由にその地域への旅行の自粛、中止などの必要はありません。 

ただし、流行地では、生きた鳥類のいる施設や市場への立ち寄りや家きんとの接触などは避けた方がいいでしょう。


(11) 鳥インフルエンザの流行地域から帰国した際に気をつけることは何ですか? 

特に症状のない場合は通常の生活を続けて問題ありません。 

帰ってから鳥インフルエンザを疑うような高熱や咳などの症状が出現した場合には、医療機関に流行地域に行って来たことを伝え、念のためマスクなどをして受診してください。


(12) 鳥インフルエンザの流行地域から帰国後に発熱したのですがどうすればよいですか? 

帰ってから、潜伏期間である2日~8日(最大17日)に急な発熱(38.0℃以上)などのインフルエ
ンザ様の症状が出た場合は、事前に医療機関に旅行先と旅行期間について伝えてから、マスク
を着用の上受診して下さい。
 

(13)市販されている鶏肉や鶏卵は安全ですか?

鶏肉や鶏卵を食べることによって、人に感染したという事例の報告はありません。 

鶏卵を「生」で食べることが健康を損なうおそれがあるとの報告はこれまでありませんが、不安な方は、加熱することをおすすめします。 鶏肉は、十分加熱して食べて下さい。生又は加熱不十分なままで食べることは、食中毒予防の観点からおすすめできません。

鶏肉や鶏卵から高病原性鳥インフルエンザがヒトに感染する可能性は、次の理由から、ないといわれています。
① 酸に弱く、胃酸で不活化されると考えられること
② ヒトの細胞に入り込むための受容体は、鳥のものとは異なること
③ 通常の加熱調理で容易に死滅するので、加熱すればさらに安全

◎ 内閣府食品安全委員会ホームページ(鶏肉・鶏卵の安全性に関する食品安全委員会の考え方)
http://www.fsc.go.jp/osirase/tori/tori_iinkai_kangaekata.pdf


(14)発生農場から食品として流通した鶏肉や鶏卵は回収する必要があるのでしょうか?

鳥インフルエンザについては、これまで、鶏肉や鶏卵を食べることによって、人に感染したという事例の報告はありません。このため、食品衛生の観点からは、鳥インフルエンザ発生農場から出荷された鶏卵や鶏肉を回収する必要はないものと考えられます。

 しかし、他の生きた鶏等がウイルスに感染することを防止するために、鶏肉や卵の回収を行う場合があります。

◎ 内閣府食品安全委員会ホームページ(鶏肉・鶏卵の安全性に関する食品安全委員会の考え方)
http://www.fsc.go.jp/osirase/tori/tori_iinkai_kangaekata.pdf

(15)発生農場近くの農場の鶏肉や鶏卵は流通しますか? 

生きた鶏等がウイルスに感染することを防止するために、発生農場近くの農場の鶏や卵等は移動が制限され流通しません。  



(16)ペットで鳥を飼っています。どんなことに気をつけたらいいですか? 

ペットとして家庭で飼われている野鳥と接する機会の少ない鳥が直ちに危険になるということではありません。 飼っている鳥に感染させないように、特に次のことに注意してください。 

○ペットの鳥を渡り鳥などの野鳥に接触させない。
・飼養ケージを点検、補修して、野鳥が侵入できる穴などはふさぐ。
・野鳥の糞などがペットの鳥の水や餌を汚染しないように気をつけ、水や餌は毎日取り替えて、常に清潔なものを与える。
○人がウイルスを持ち込まないように気をつける。
 ・飼育舎に入る際は、専用の長靴にはきかえる。入り口に、消毒液を雑巾などに染みこませた物、バケツ等を設置し、長靴を逆性石けん(オスバン等)、塩素剤(ハイター等)などで消毒してから入る。
○鳥の様子を毎日よく観察し、異常がみられたらすぐに家畜保健衛生所や保健所に相談してください。 
糞尿は、手袋やマスクなどを着用して速やかに処理し、飼育小屋はこまめに清掃する。動物には清潔な食べ物を与え、動物の衛生を保ち、動物に触った後は、手洗い・うがいを行うなどの日常の衛生管理をしっかりすることが大切です。

(17)飼っている鳥が高病原性鳥インフルエンザウイルスを持っているか検査できますか?

飼っている鳥がいま現在元気があるのであれば、10日間程度よく観察してあげて下さい。 

元気や食欲がなくなったなどの症状がみられた場合は、家畜保健衛生所や保健所へ相談してください。検査については家畜保健衛生所が必要な場合に実施します。

(18)心配なのでペットの鳥を手放したいのですが、どうしたらいいですか? 

野鳥と接する機会の少ないペットの鳥は、むしろ、感染の危険は少ないといえます。 

安易に野山に放したり、捨てること(遺棄)は、「動物の愛護及び管理に関する法律」で罰せられます。安易に手放したりせず、冷静な対処をお願いします。出来うる限り、家族同様、愛情を持って飼ってあげて下さい。 飼っている鳥がいま現在元気があるのであれば、10日間程度よく観察してあげて下さい。元気や食欲がなくなったなどの症状がみられた場合は、家畜保健衛生所や保健所へ相談してください。検査については家畜保健衛生所が必要な場合に実施します。


(19)隣の家で鳥を飼っていますが、大丈夫ですか? 

感染した鳥と直接接触するような事がないかぎり、心配はありません。 



(20)ペットで鳥を飼っているのですが、大丈夫ですか?

野鳥と接する機会の少ない鳥が感染する危険性はほとんどありません。 

安易に野山に放したり、捨てること(遺棄)は、「動物の愛護及び管理に関する法律」で罰せられます。安易に手放したりせず、冷静な対処をお願いします。出来うる限り、家族同様、愛情を持って飼ってあげて下さい。 野外で飼育している場合は、日常の衛生管理を適切に行ってください。

(21)ペットの小鳥の元気がないのですが、鳥インフルエンザでしょうか?

小鳥の健康異常にはいろいろな原因があります。一般に小鳥の病気は急激に悪化しやすいので、早めに動物病院へ行くことをお勧めします。


(22)ペットの鳥が死んだのですが、どうしたらいいですか?

原因がわからないまま、鳥が連続して死んでしまったという場合には、素手で触ったりせずに、なるべく早く、家畜保健衛生所や保健所に相談してください。  


(23)庭にハトや野鳥がよく来るのですが、大丈夫ですか?

人への感染事例は、病気の鳥と近距離で濃密に接触した場合などに限られます。 これまで、野鳥から感染した例はありませんが野鳥への過度な接触・餌やり等は控え、排泄物を処理する場合は、ゴム手袋をするなど直接触れないようにすることが大切です。 



(24)野鳥が死んでいます。どうしたらいいですか?

野鳥が死んでいるのを見つけた場合には、死亡した鳥を素手で触らずにビニール袋に入れて、きちんと封をして市町の一般ゴミとして処分して下さい。 

なお、野鳥が同一場所で多数死んでいる場合には、家畜保健衛生所や保健所に相談してください。

(25)道路に生きた鳥が捨てられて(遺棄されて)います。どうしたらいいですか? 

遺失物として、警察に届け出てください。



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