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2014年4月15日火曜日

高血圧学会 報道に惑わされないで



2014年4月4日、日本人間ドック学会と健康保険組合連合会は、2011年の1年間に人間ドックを受診した150万人のうち、病気にかかっておらず、ほとんどの検査項目で異常な値がない健康な約1万人のデータを解析、正常とされる数値の範囲を調べた結果を公表しました。その結果、これまで「正常」としていた基準値とズレが生じました。血圧の場合、現行正常とされる数値は「上140/下90未満」(家庭で測定した場合、135/85mmHg)ですが、これが「上は147まで、下は94まで」と示しました。

さらに、一部マスコミで「必要のないクスリを飲まされていた」と報じていました。

血圧「140」以上でも高血圧でない可能性 必要のないクスリを飲まされている例も?(J-CASTニュース)



現時点で健康な人の血圧を調べただけですからね。上が147の人がこの先、心血管疾患や脳梗塞などの病気になるかどうかの調査は行ってないようなので、今回の人間ドック学会の調査をもって、薬は必要なかったと決め付けるのは時期尚早でしょう。


ことの大きさから、関係学会等からクレームがあったのでしょう。
日本人間ドック学会がプレスリリース用の資料を差し替えています。(2014年4月8日)


現在のデータは単年度の結果であり、今後数年間さらにデータ追跡調査をして結論を出していくことになります。従いまして今すぐ学会判定基準を変更するものではなく、厚生労働省には特定健診の保健指導基準が性別、年齢別によって数値が違うものがあるという事実をご報告した段階であることをご理解いただきたいと考えております。

4月4日に厚生労働省、報道機関へ公表した内容について

新たな健診の基本検査の基準範囲日本人間ドック学会と健保連による150 万人のメガスタディー


さらに、高血圧学会も見解を出しています。

今回の報道により、多く方々が「正常」という値複数存在することで混乱されているのではないかと懸念いたします。(中略)国民の皆様、医療従事者に高血圧という病気とその治療の必要性について改めて正しいご理解を頂きたいと思ます。

人間ドック学会と健康保険組合連合会による小委員会の新しい「正常」の基準値に関する報道を受けて、高血圧学会から国民の皆様へのお願い(日本高血圧学会)