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2014年2月1日土曜日

タミフルは妊婦が飲んでも大丈夫?



今季インフルエンザに関して、妊娠している女性へのお知らせ」というのが
昨日、日本産科婦人科学会から発表されました。

Q1: 妊娠している場合、今季のインフルエンザについて特別な注意が必要ですか 
A1: はい。インフルエンザワクチンを受けていない妊婦さんには特別な注意が必要です。現在流行しているインフルエンザで最も多い(約半数)のがH1N1(2009-2010年時に新型インフルエンザとして大流行)によるものです。このウイルスに妊婦が罹患すると重症化しやすいことがわかっています。したがって、感染予防のための一般的注意(手洗いやうがいなど)の他に、特別な注意が必要です。ただし、インフルエンザワクチンを昨秋以降受けた方は感染しにくい(あるいは感染しても軽症で済む)可能性があります。

Q2: 特別な注意とは? 
A2: 発症後、あるいはインフルエンザ患者と濃厚接触(同じ部屋に長時間滞在等)後は、できるだけ早く抗インフルエンザ薬を服用することです。2009-2010年のH1N1による大流行時、発症後早期(48時間以内)の抗インフルエンザ薬服用は妊婦重症化防止に極めて有効でした。また、濃厚接触後の予防的服用(発症前の服用)も重症化防止に有効だったと考えられています。そのため発熱したら、ただちに医療機関を受診します。インフルエンザと診断された場合、あるいはインフルエンザを否定できない場合(感染していても検査陰性とでることがあります)、抗インフルエンザ薬を服 用します。
妊婦さんは、インフルエンザになってしまったり、家族がかかったら、ためらわず薬を飲みましょう。今シーズンは従来の季節性インフルエンザ(AH3 亜型,B 型)に加えて
インフルエンザ A(H1N1)pdm09が混在した流行が認められています。
更に一部でタミフルとラピアクタに耐性を獲得した A(H1N1)pdm09による感染の報告もありますが、
A(H1N1) pdm09 耐性株の病原性についてはまだ詳細は不明です。
現時点ではこの耐性株の報告は限られているため、
インフルエンザの診療方針に大幅な修正の必要性はないというのが学会におけるスタンスです。

心配でしょうが神経質なのは良くないです。

妊婦さんとタミフルの安全性については
「リン酸オセルタミビル服薬妊婦の妊娠転帰に関する症例集積調査」 において検討されています。


虎の門病院「妊娠と薬相談外来」を受診した妊婦を対象に、郵送形式でオセルタミビルリン酸塩(タミフル)を服用した妊婦転帰を確認し、症例を集積。催奇形性の危険度が最も高い絶対過敏期に服用した妊婦43名のうち1名が稽留流産、1名に心室中隔欠損の先天異常がみられ、41名(97.6%)は健常児を出産していた。人の生殖には偶発的な先天異常、流産が存在することが知られており、出生時にわかる異常が2-3%、10%の流産が存在する。今回の調査は対照群のない症例集積検討で限りはあるが、一般集団を大きく上回る流産、先天異常の好発はみられなかった。