慢性C型肝炎とは。
慢性肝炎とはC型肝炎ウイルスに感染し肝臓の炎症が6ヶ月以上続く病態です。C型肝炎肝炎ウイルスに感染しても約3割はもともと身体が持っている免疫によって排除され治ります。しかし7割は慢性肝炎に移行してしまいます。慢性化すると、体の持つ免疫力だけでは対処しきれず肝硬変、やがては肝がんになってしまいます。慢性肝炎の状態でウイルスと戦うにはインターフェロン療法が必要です。
C型肝炎の検査
HCV抗体というものをC型肝炎ウイルス感染調べるために最初に測定されます。けれど、HCV抗体が陽性だったとしてもイコールC型肝炎とはなりません。C型肝炎ウイルスに感染したけど自然に治った場合でもHCV抗体陽性となることがあるからです。HCV-RNAを測定し6ヶ月以上陽性だった場合、C型肝炎の治療を開始します。
C型肝炎の治療を考える上で重要なのがウイルスのタイプと量です。肝臓の状態を理解するために血液検査で、炎症の度合いを調べます。
炎症の程度を示す指標にAST,ALTがあります。
肝臓の線維化を表す指標として血小板数も調べます。
血小板の数が10万個/μL未満の場合は肝硬変が疑われます。
ヒアルロン酸も肝線維化マーカーとして調べられ、130ng/mL以上の場合は肝硬変が疑われます。
お腹に穴を開けて肝臓の細胞を取ってくる肝生検というのも行われます。肝臓の炎症と線維化を評価します。炎症はA0からA3で、線維化はF0からF4で表記します。数字が高いほど重篤であることを示します。
インターフェロンを使って治療をされている場合、副作用の骨髄抑制や貧血が問題となるため、白血球数、Hb値、血小板数も注意しなくてはなりません。
C型肝炎の治療
ウイルス排除を目的とする抗ウイルス療法で使用する薬剤は各種インターフェロン製剤、リバビリンとウイルス直接攻撃薬(DAAs)です。ウイルスのタイプとウイルスの量で上記薬剤を組み合わせて治療を行います。