漢方しかなかった時代は喘息で命を落とす人も少なくありませんでした。優れた西洋薬の登場のお陰で喘息で死亡する人は激減しました。その恩恵はしっかり受けましょう。
漢方を併用すると、喘息の頻度や程度が軽減します。西洋薬の使用頻度も減らすことができるのです。体質改善だと思って、気長に内服することをおすすめします。
発作時には
麻杏甘石湯です。急性期の咳を抑えるのに優れています。お子さんに有用とされいるのは、麻杏甘石湯に桑白皮(ソウハクヒ)を加えた漢方薬の五虎湯です。どちらも麻黄を含むので、あわないと思ったら中止して漫然と飲むことのないようにしましょう。非発作時には
柴胡を含む漢方薬を加えます。喘息の非発作時は慢性期です。慢性期は漢方では少陽病期といいます。少陽病期には柴胡剤を加えるのがセオリーです。体力のある大人には大柴胡湯を加えるとよいでしょう。虚弱な人には、小青竜湯と小柴胡湯を組み合わせたり、麦門冬湯と小柴胡湯を加えたりします。お子さんには五虎湯と小柴胡湯の組み合わせです。
女性やお年寄りには麻黄を含まない苓甘姜味辛夏仁湯がよいでしょう。
それでも、調子が良くならなければ
柴朴湯か神秘湯を試してみるとよいでしょう。神秘湯は麻黄を含む柴胡剤ですので虚弱体質の人は控えたほうがよいでしょう。
松浦漢方 (1996-05-01)
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